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「外科医の手を通じて看護しなさい」この言葉が私の永遠の課題です
「外科医の手を通じて看護しなさい」この言葉が私の永遠の課題です

「外科医の手を通じて看護しなさい」この言葉が私の永遠の課題です

公益社団法人河野臨牀医学研究所 附属第三北品川病院 看護課長海老原 絹子

公益社団法人河野臨牀医学研究所 附属第三北品川病院
看護課長
海老原 絹子

新生児室の准看護師としてキャリアをスタートした海老原看護課長。その後、手術室看護の道に進み臨床ひとすじでキャリアを築いてきた。病棟や外来の看護師と比べると人数は少ないが、手術室で働く看護師なくして患者の命は救えない。ある医師から言われた「外科医の手を通じて看護しなさい」という言葉を胸に、海老原看護課長の歩みは続いていく。


准看護学校を卒業後、新生児室に勤務しキャリアをスタートした海老原看護課長。生まれつき重い心臓疾患を持つ子どもたちの姿を見て、循環器の勉強をするために転職。手術室に配属され、心臓手術により止まった心臓がまた動き出すのを見て、生命のすごさに感動。長年にわたり手術室の看護師として歩んできた。臨床ひとすじのキャリアについて振り返っていただいた。

 

私の看護師としてのスタートは、新生児科でした。当時は、重い心臓疾患を持って生まれた子どもの手術は大変困難で、そういった子どもを知るうちに、循環器を勉強したいと思うようになり転職。手術室に配属されて、初めて心臓手術に携わりました。その手術で一度止まった心臓が、手術の手技をすることで、もう一度動き出して鼓動を始めるのを見て、生命のすごさにとても感動したんです。その時の経験が手術室での仕事を続けた原点だと思います。
手術室での大切な役割として、使用する器械を医師に渡す仕事があります。最初は上手くいかないこともありましたが、人体の解剖を勉強したり、手術の進め方を先生と話したりして少しずつ上達していきました。手術後に、どんな機械を使ったのか、どんな糸で縫ったのかなど、自分で復習してトレーニングを重ねるうちに、医師と一緒の視点で手術を見られるようになり、何も言われなくてもスムーズに渡せるようになりましたね。
心臓手術では30~40種類、合計100~200個もの器械を使用するので、スムーズに手術を進めるためには、看護師の役割はすごく重要だと考えています。お世話になっている医師から言われた「外科医の手を通じて看護しなさい」という言葉は、私にとって永遠の課題です。

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