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辛さを抱え込まずSOSを出すことが、良い看護につながる
辛さを抱え込まずSOSを出すことが、良い看護につながる

辛さを抱え込まずSOSを出すことが、良い看護につながる

株式会社カケミチプロジェクト 訪問看護ステーションナンナル 所長/看護師船木 巳加/校條 文

株式会社カケミチプロジェクト 訪問看護ステーションナンナル
所長/看護師
船木 巳加/校條 文

精神科に特化した訪問看護ステーション「訪問看護ステーションナンナル」を立ち上げに携わった、船木所長と校條看護師。医療と教育と福祉といった横の連携をとり、利用者さんを支えていくことを目指している。子どもの利用者さんの家族や学校の教師など、周囲の人たちとも関り、サポートをしていくという新しい取り組みだ。利用者さんのためを思い、新たな道を切り開く二人の姿勢は、医療職を志す者にとって大きな刺激となるはずだ。


キャリアの中の成功体験について伺ったところ、船木所長からは「目的を持って仕事を選ぶこと」、校條看護師からは「看護実習で子どもの精神病棟に行けたこと」という答えが返ってきた。二人の回答からは、自分で考えて進む道を決める、偶然の縁を活かして自分の力にするといった、キャリアを築くうえで大切なことが学べる。

 

船木:キャリアを振り返って、「そこで何をしたいか」をしっかり持っていたのが良かったと思います。私は何度も転職をしているのですが、一般的には転職を重ねるのは良くないって言われています。でも、私はそうは思っていません。ただ辛いから転職するとかではなくて、目的や意味合いがはっきりしているのであれば、転職はプラスに働くと思っています。

個室病棟や訪問看護、終末期の看護といったように、広く浅くいろいろな分野を経験したからこそ、今にすごくつながっていると感じています。いくつも転職をするなかで、常に以前よりも面白い状態になっているので、キャリアにおいての成功だと考えていますね。ナンナルでも本当に面白いと思える仕事をしたいです。

校條:キャリアの成功体験と聞いてパッと思いつくのが、子どもの精神科病棟にたまたま実習に行けたことですね。父を糖尿病で亡くしたのをきっかけに看護師を目指したので、最初は内科で働きたいなと思っていました。でも、実習を通して初めて精神科という分野と出会えて、そこからすごく興味を持つようになったんです。「何をしていいかわからない」「私はこの分野の何を学んだのだろう」といった感じで終わってしまった唯一の分野でしたね。

その後、小児精神科のある病院に就職して、最初は5年ほど一般の病棟で勤務。その後、小児精神科の病院に異動になってから10年以上この分野で働いています。精神科の実習は、ほとんどが大人の精神科なのにも関わらず、子どもの精神科の病棟に行けたのは、私のなかですごく縁を感じますし、しっかり向き合えたのが良かったのだと思いますね。

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