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いつも楽しく、医療は人をハッピーにできる仕事だ
いつも楽しく、医療は人をハッピーにできる仕事だ

いつも楽しく、医療は人をハッピーにできる仕事だ

医療法⼈社団ささえる医療研究所 ささえるクリニック岩⾒沢 理事長/院長永森 克志

医療法⼈社団ささえる医療研究所 ささえるクリニック岩⾒沢
理事長/院長
永森 克志

医学部を卒業後、総合診療を3年間学び、皮膚科勤務を経て、2007年の夕張市の財政破綻をきっかけに閉鎖された夕張市立病院の変革や、地域医療再生のためのプロジェクトに参加。地域包括ケアシステムを構築し、在宅看取りを実現した。地域包括ケアシステムを実現したのは、全国でも夕張が初。高齢化が進むなか、将来の日本の医療の在り方のモデルケースとなった。これまでにない道を切り開いてきた永森院長は、「医療は人をハッピーにできる楽しい仕事」と語る。楽しみながら軽やかにチャレンジを続ける姿勢は、若者にとってキャリアを考える上でのヒントになるだろう。


地域と一体になり、破綻した夕張市立病院の再生と、地域包括ケアシステムの確立を成し遂げた永森院長。これらはキャリアにおいて大きな成功体験だったという。日本の抱える医療費や人口問題などさまざまな課題を時代に先駆けて取り組んだ、当時について振り返っていただいた。

 

僕のキャリアにとって大きな転機は、やはり破綻した夕張市立病院の再生と地域包括ケアシステムの確立に携わったことです。当時の僕は、大病院である東京の慈恵医大の皮膚科に勤務していたのですが、そこを出てプロジェクトに参加しました。

財政破綻した夕張の地域医療再生プロジェクトということで、よく「勇気のある決断をしましたね」といったことを言われるのですが、正直なところ僕にとってはそこまで勇気は必要なかったです。当時の夕張の高齢化率は44%。40%越えって2050年の日本全体の予想数値と同じなんです。「夕張に行けば日本の未来の姿が見られる」とわくわくした気持ちが強かったですね。新しいことをガンガンやりたいほうなので。

2025年に向けて厚生労働省が、病院だけではなくて地域でも人や高齢者を看ていくというのを掲げていたのですが、それを最初にやったのが夕張なんです。病院はなくなってしまったけれど、ベッドのある診療所とリハビリができる6つの施設、訪問医療、訪問看護、訪問リハビリ、訪問薬剤などを組み合わせて、医療を最適化して地域で暮らしやすいようにしていく仕組みを作りました。

実際に夕張で生活して、住民や家族の方々がどうしたらより良く暮らしていけるのかを一番に考えたのが良かったのだと思います。結果として、病院がなくなって困った人もいなくて、医療費や救急車の出動回数も減らせました。

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