治験コーディネーターの1日を紹介!主な業務内容とやりがいとは
2025/04/04
2025/04/04
治験コーディネーター(CRC)は、新薬や新しい医療機器の開発の最終段階である治験に欠かせない存在です。医師・患者・製薬会社の間に立ち、治験がスムーズに進むようにサポートします。
この記事では、治験コーディネーターに興味のある方に向け、具体的な業務内容や1日のスケジュール、やりがい、大変な点について詳しく解説します。ぜひキャリアプランの参考にしてください。
この記事では、治験コーディネーターに興味のある方に向け、具体的な業務内容や1日のスケジュール、やりがい、大変な点について詳しく解説します。ぜひキャリアプランの参考にしてください。
治験コーディネーターの主な仕事内容って?段階別に解説
治験コーディネーターは、治験の円滑な進行を支える重要な役割を担っています。治験の準備から実施、そして終了後まで多岐にわたる業務に携わっています。
ここでは、準備段階・治験実施中・治験終了後の三段階に分けて主な仕事内容を紹介します。
・治験実施計画書の理解
治験は、計画やルールを厳密に守って進めなければいけません。まず製薬会社が作成した治験実施計画書(プロトコル)を熟読し、内容を正確に理解することが求められます。不明点があれば積極的に調査・質問し、計画の全体像を把握します。
・スタートアップミーティングのサポート
医師や医療機関の関係者が参加するスタートアップミーティングでは、必要な資料の作成や会議進行のサポートを担当します。
・スケジュールや検査機器の管理
各担当者の役割分担やスケジュールの確認、治験に必要な検査キットや治験薬の保管・管理なども治験コーディネーターの仕事です。
・患者の募集とスクリーニング
医師からの紹介や病院のカルテ・医療情報システム、インターネット広告などの方法で、治験に参加する患者を実施します。その後、治験実施計画書の基準に合った患者を選別するスクリーニングを行います。
・事前説明(インフォームド・コンセント)のサポート
治験を受ける患者に対して行う医師による事前説明(インフォームド・コンセント)に同席します。インフォームド・コンセントでは、治験内容・来院スケジュール・考えられる副作用などについて説明します。必要な説明文書や同意書の作成も、治験コーディネーターの担当業務です。
・患者のスケジュール管理とフォロー
患者の通院スケジュール、検査・投薬タイミングの調整といった患者対応も重要な業務です。また、服薬に関する指導や患者の精神的なサポートなども行います。
・症例報告書の作成
症例報告書(CRF)は、治験の結果を製薬会社に報告する重要な書類です。治験責任医師の指示を受け、カルテや投薬記録票などの原資料から、医学的判断が必要ない情報を確認し、転記します。
・有害事象への対応
有害事象とは、副作用などの有害な反応のことです。治験中に有害事象が起きた場合、ただちに治験責任医師に報告し、適切な処置ができるようサポートします。その後、有害事象が発生した経緯や因果関係を報告書にまとめ、製薬会社や病院長に提出します。
治験が終了した後は治験終了報告書の作成に取り組みます。報告書には、治験の状況、被験者数、有効性や安全性に関するデータなど、治験の詳細情報を記載します。
ここでは、準備段階・治験実施中・治験終了後の三段階に分けて主な仕事内容を紹介します。
(1)準備段階
・治験実施計画書の理解
治験は、計画やルールを厳密に守って進めなければいけません。まず製薬会社が作成した治験実施計画書(プロトコル)を熟読し、内容を正確に理解することが求められます。不明点があれば積極的に調査・質問し、計画の全体像を把握します。
・スタートアップミーティングのサポート
医師や医療機関の関係者が参加するスタートアップミーティングでは、必要な資料の作成や会議進行のサポートを担当します。
・スケジュールや検査機器の管理
各担当者の役割分担やスケジュールの確認、治験に必要な検査キットや治験薬の保管・管理なども治験コーディネーターの仕事です。
(2)治験実施中
・患者の募集とスクリーニング
医師からの紹介や病院のカルテ・医療情報システム、インターネット広告などの方法で、治験に参加する患者を実施します。その後、治験実施計画書の基準に合った患者を選別するスクリーニングを行います。
・事前説明(インフォームド・コンセント)のサポート
治験を受ける患者に対して行う医師による事前説明(インフォームド・コンセント)に同席します。インフォームド・コンセントでは、治験内容・来院スケジュール・考えられる副作用などについて説明します。必要な説明文書や同意書の作成も、治験コーディネーターの担当業務です。
・患者のスケジュール管理とフォロー
患者の通院スケジュール、検査・投薬タイミングの調整といった患者対応も重要な業務です。また、服薬に関する指導や患者の精神的なサポートなども行います。
・症例報告書の作成
症例報告書(CRF)は、治験の結果を製薬会社に報告する重要な書類です。治験責任医師の指示を受け、カルテや投薬記録票などの原資料から、医学的判断が必要ない情報を確認し、転記します。
・有害事象への対応
有害事象とは、副作用などの有害な反応のことです。治験中に有害事象が起きた場合、ただちに治験責任医師に報告し、適切な処置ができるようサポートします。その後、有害事象が発生した経緯や因果関係を報告書にまとめ、製薬会社や病院長に提出します。
(3)治験終了後
治験が終了した後は治験終了報告書の作成に取り組みます。報告書には、治験の状況、被験者数、有効性や安全性に関するデータなど、治験の詳細情報を記載します。
治験コーディネーターの1日のスケジュールって?治験実施中の例を紹介
治験コーディネーターの1日は、担当している治験の進行状況や被験者の来院スケジュールによって変わります。ここでは、治験実施中の1日の一般的な流れをご紹介します。
▼9:00 出勤
オフィスに出勤後は、当日のスケジュールやメールを確認します。来院予定の被験者リストや必要な検査項目、特別な対応が必要な患者がいないかをチェックします。
※場合によっては、担当する医療機関へ直行します。
▼9:30 移動・準備
オフィスでの業務が終わったら、担当する医療機関へ移動します。到着後は、チームメンバーや治験責任医師とミーティングを行い、当日の予定や注意事項を共有します。
患者の来院に備え、カルテの確認や必要な治療薬・検査キット、説明用の資料などの準備をします。
▼10:30 患者対応
患者が来院したら、今の体調を確認し、服薬状況や体調の変化など前回の来院以降の状況についてヒアリングします。さらに治験のスケジュールに基づいて実施する検査や診察に同席し、薬の確認などを行います。
また、次回の来院日時の調整や、自宅での注意点なども説明します。
▼12:00 症例報告書の作成
患者対応が終了したら、治験のデータを記録し、症例報告書に入力します。医師に相談する必要がある場合は、午前の診療が終了したタイミングで声をかけます。
▼13:00 昼休憩
昼食をとります。
▼14:00 ミーティングなど
その日によって業務は異なりますが、医師や製薬会社とのミーティングやスクリーニングを実施します。午後に来院した患者の対応を行う場合もあります。
ミーティングやスクリーニング、患者対応の合間に、治験データの整理・入力作業をします。またスケジュールの確認なども行います。
▼16:30 明日の準備
明日以降の治験スケジュールを確認し、検査キットなどを準備します。また、患者の状況などをチームメンバーに共有します。
▼17:30 帰社
担当する医療機関での業務が全て終わったら、オフィスに戻り、日報の作成やメール対応などをします。
▼18:30 退社
最終チェックや翌日の準備をして退社します。
▼9:00 出勤
オフィスに出勤後は、当日のスケジュールやメールを確認します。来院予定の被験者リストや必要な検査項目、特別な対応が必要な患者がいないかをチェックします。
※場合によっては、担当する医療機関へ直行します。
▼9:30 移動・準備
オフィスでの業務が終わったら、担当する医療機関へ移動します。到着後は、チームメンバーや治験責任医師とミーティングを行い、当日の予定や注意事項を共有します。
患者の来院に備え、カルテの確認や必要な治療薬・検査キット、説明用の資料などの準備をします。
▼10:30 患者対応
患者が来院したら、今の体調を確認し、服薬状況や体調の変化など前回の来院以降の状況についてヒアリングします。さらに治験のスケジュールに基づいて実施する検査や診察に同席し、薬の確認などを行います。
また、次回の来院日時の調整や、自宅での注意点なども説明します。
▼12:00 症例報告書の作成
患者対応が終了したら、治験のデータを記録し、症例報告書に入力します。医師に相談する必要がある場合は、午前の診療が終了したタイミングで声をかけます。
▼13:00 昼休憩
昼食をとります。
▼14:00 ミーティングなど
その日によって業務は異なりますが、医師や製薬会社とのミーティングやスクリーニングを実施します。午後に来院した患者の対応を行う場合もあります。
ミーティングやスクリーニング、患者対応の合間に、治験データの整理・入力作業をします。またスケジュールの確認なども行います。
▼16:30 明日の準備
明日以降の治験スケジュールを確認し、検査キットなどを準備します。また、患者の状況などをチームメンバーに共有します。
▼17:30 帰社
担当する医療機関での業務が全て終わったら、オフィスに戻り、日報の作成やメール対応などをします。
▼18:30 退社
最終チェックや翌日の準備をして退社します。
治験コーディネーターのやりがいって?主なものを3つ紹介
治験コーディネーターの主なやりがいは、下記の通りです。
新薬や新しい医療機器を心待ちしている患者はたくさんいます。治験コーディネーターは、業務を通して開発をサポートできる、やりがいのある仕事です。
自分が携わった医薬品や医療機器が、多くの患者の健康に貢献していることに、誇りを感じる場面も少なくありません。
特に、がんや難病など生命に関わる疾患に関する治験を担当すると、よりやりがいを感じられます。
治験コーディネーターは、患者への説明やヒアリング、精神的なフォローも担当するため、患者との接点が多い職種です。
治験中は継続して患者と接するため、回復する様子を間近で見られたり、感謝の言葉をかけてもらえたりする場合もあり、大きな喜びを感じられるでしょう。
医師や製薬会社の担当者、他の医療スタッフなど、さまざまな専門家と協働する機会が多いため、幅広い知識や人脈を得られます。
また医学は常に進歩しており、新薬や新しい医療機器に応用されています。そのため治験コーディネーターは、医学や治験に関する専門知識を常にアップデートする必要があり、学ぶことが好きな方には、常に刺激がある職種です。
(1)医療の発展に貢献できる
新薬や新しい医療機器を心待ちしている患者はたくさんいます。治験コーディネーターは、業務を通して開発をサポートできる、やりがいのある仕事です。
自分が携わった医薬品や医療機器が、多くの患者の健康に貢献していることに、誇りを感じる場面も少なくありません。
特に、がんや難病など生命に関わる疾患に関する治験を担当すると、よりやりがいを感じられます。
(2)患者との信頼関係を築ける
治験コーディネーターは、患者への説明やヒアリング、精神的なフォローも担当するため、患者との接点が多い職種です。
治験中は継続して患者と接するため、回復する様子を間近で見られたり、感謝の言葉をかけてもらえたりする場合もあり、大きな喜びを感じられるでしょう。
(3)新しい学びが多い
医師や製薬会社の担当者、他の医療スタッフなど、さまざまな専門家と協働する機会が多いため、幅広い知識や人脈を得られます。
また医学は常に進歩しており、新薬や新しい医療機器に応用されています。そのため治験コーディネーターは、医学や治験に関する専門知識を常にアップデートする必要があり、学ぶことが好きな方には、常に刺激がある職種です。
治験コーディネーターの大変な点って?代表的な3つを紹介
治験コーディネーターはやりがいが大きい一方、大変な点もあります。
治験は厳格なプロトコルに沿って進められるため、細かい作業が多く、膨大な書類作成やデータ管理が求められます。ミスは許されないため、常に緊張感を持って業務を進める必要があり、プレッシャーに悩まされるかもしれません。
治験スケジュールは厳密に決まっているため、時間的制約があるなかで業務を進める必要があります。時には、急な来院や予定変更にも柔軟に対応しなければならず、大きなストレスとなることもあります。
医師をはじめとする医療従事者や患者、製薬担当者など、多くの人と関わり、調整役として仕事をするため、高いコミュニケーションスキルが求められます。
関係者間の利害を調整する、不安を感じている患者をフォローするなど、難しい対応を迫られる場面も少なくありません。
(1)ミスが許されない
治験は厳格なプロトコルに沿って進められるため、細かい作業が多く、膨大な書類作成やデータ管理が求められます。ミスは許されないため、常に緊張感を持って業務を進める必要があり、プレッシャーに悩まされるかもしれません。
(2)スケジュール管理が大変である
治験スケジュールは厳密に決まっているため、時間的制約があるなかで業務を進める必要があります。時には、急な来院や予定変更にも柔軟に対応しなければならず、大きなストレスとなることもあります。
(3)コミュニケーションスキルが求められる
医師をはじめとする医療従事者や患者、製薬担当者など、多くの人と関わり、調整役として仕事をするため、高いコミュニケーションスキルが求められます。
関係者間の利害を調整する、不安を感じている患者をフォローするなど、難しい対応を迫られる場面も少なくありません。
まとめ
治験コーディネーターは、患者と医師、製薬会社の間に立ち、治験全体がスムーズに進むようサポートする重要な役割を担っています。
担当業務は、被験者対応や検査のサポート、データ管理など多岐にわたります。そのため臨機応変かつスピーディーに業務を進めなければいけません。
治験コーディネーターは、医療の発展に貢献できるなどやりがいが大きい仕事です。ただし、ミスが許されないなど大変な部分もあります。
医療業界専門の転職サイトには、治験コーディネーターの求人が多数掲載されています。興味のある方は、ぜひチェックしてください。
治験コーディネーターについてさらに詳しく知りたい方はこちら!
「治験コーディネーターに向いている人って?仕事内容と適性を詳しく解説」
「治験コーディネーターに必要な資格とは?求められるスキルと合わせて解説」
担当業務は、被験者対応や検査のサポート、データ管理など多岐にわたります。そのため臨機応変かつスピーディーに業務を進めなければいけません。
治験コーディネーターは、医療の発展に貢献できるなどやりがいが大きい仕事です。ただし、ミスが許されないなど大変な部分もあります。
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治験コーディネーターについてさらに詳しく知りたい方はこちら!
「治験コーディネーターに向いている人って?仕事内容と適性を詳しく解説」
「治験コーディネーターに必要な資格とは?求められるスキルと合わせて解説」

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