作業療法士が少ない理由って?主な原因やニーズの高い分野について解説
2025/04/03
2025/04/03
作業療法士は、身体や精神の機能が低下した人のリハビリテーションを行い、その人らしい生活ができるようサポートする職種です。
インターネット上などで、「作業療法士が少ない」「作業療法士が余っている」といった情報が見られますが、実態はどうなのでしょうか?
この記事では、データを交えながら「作業療法士が少ない」と言われる理由や人材不足の理由、ニーズの高い分野について解説します。
インターネット上などで、「作業療法士が少ない」「作業療法士が余っている」といった情報が見られますが、実態はどうなのでしょうか?
この記事では、データを交えながら「作業療法士が少ない」と言われる理由や人材不足の理由、ニーズの高い分野について解説します。
地域差が大きい?「作業療法士が少ない」と言われる理由
一般社団法人日本作業療法士協会が発表した「2023年度日本作業療法士協会会員統計資料」によると、2024年3月31日時点で、作業療法士の資格を持つ人の数は113,649人です。
毎年、4,000~5,000人ほどが作業療法士の国家試験に合格しており、作業療法士の人数は年々増加しています。
ですが、「作業療法士が少ない」と言われることもあります。ここでは、作業療法士が少ない理由について解説します。
「2023年度日本作業療法士協会会員統計資料」によると、都道府県別の日本作業療法士協会の会員数は、最も多い東京都で3,780人、最も少ない福井県で529人です。
地域による作業療法士の供給の差は大きく、東京都など都市部では、就職が難しい傾向があります。逆に地方では、作業療法士が不足している医療機関・施設も少なくありません。
「2023年度日本作業療法士協会会員統計資料」によると、病院をはじめとする医療関連の職場で働く会員数は34,854人なのに対し、介護関連の職場で働く会員数は 9,164人です。
高齢化により、加齢が原因で身体機能が低下している人や認知症を患っている人が増加しているのに対し、介護領域で活躍する作業療法士はまだまだ不足しています。
また、発達障害の認知度の高まりに伴い、発達障害の子どもに対する作業療法のニーズが増大していますが、対応できる作業療法士の数は多くありません。
勤務先によっては人手不足のため、作業療法士が少ないといわれています。
毎年、4,000~5,000人ほどが作業療法士の国家試験に合格しており、作業療法士の人数は年々増加しています。
ですが、「作業療法士が少ない」と言われることもあります。ここでは、作業療法士が少ない理由について解説します。
(1)地域差が大きいから
「2023年度日本作業療法士協会会員統計資料」によると、都道府県別の日本作業療法士協会の会員数は、最も多い東京都で3,780人、最も少ない福井県で529人です。
地域による作業療法士の供給の差は大きく、東京都など都市部では、就職が難しい傾向があります。逆に地方では、作業療法士が不足している医療機関・施設も少なくありません。
(2)勤務先による差が大きいから
「2023年度日本作業療法士協会会員統計資料」によると、病院をはじめとする医療関連の職場で働く会員数は34,854人なのに対し、介護関連の職場で働く会員数は 9,164人です。
高齢化により、加齢が原因で身体機能が低下している人や認知症を患っている人が増加しているのに対し、介護領域で活躍する作業療法士はまだまだ不足しています。
また、発達障害の認知度の高まりに伴い、発達障害の子どもに対する作業療法のニーズが増大していますが、対応できる作業療法士の数は多くありません。
勤務先によっては人手不足のため、作業療法士が少ないといわれています。
心身ともにハード?作業療法士が少ない理由を紹介
作業療法士の資格を持つ人の数が年々増加する一方、地域や領域によっては人材不足が課題です。また資格を持っていても、作業療法士として就業していない人も少なくありません。ここでは、人手不足の理由を紹介します。
作業療法士は想像以上に、体を動かす場面の多い仕事です。勤務先にもよりますが、患者を起こす・寝かせるなどの介助やリハビリテーションで、身体的な負担を感じる場面は少なくありません。患者のなかには体格の良い人もいるので、大きな負担を感じる可能性があります。
体力を消耗するだけではなく、同じ動作を繰り返すことにより腰痛や肩こりなどの症状に悩まされる作業療法士も多く、特に年齢を重ねると体力面の不安から、退職するケースもみられます。
リハビリテーションや介助など患者に直接関わる機会の多い職種のため、責任の大きさからプレッシャーを感じることがあります。また、患者の状態の変化に合わせた対応を求められ、時には生死にかかわる場面に直面することも、精神的負担になっています。
診療報酬改定により、これまで以上にリハビリテーションの成果・質を求められるようになり、よりプレッシャーが高まっています。
チーム医療の一員として他の医療系職種と連携する場面が多く、コミュニケーションに関する負荷が高い場合もあります。
職場にもよりますが、多くの作業療法士が忙しいと感じています。その背景には、作業療法士一人あたりの患者数が多く、報告書や計画書の作成をはじめとする事務作業やADL評価、カンファレンスといった、メインであるリハビリテーション以外の業務がたくさんあることがあげられます。
その結果、残業や休日出勤が多くなり、ハードワークになりがちです。
残業や休日出勤が多く発生し、休日も研修などが入る場合があるため、ワークライフバランスが取りにくい面もあります。
特に女性作業療法士の場合、出産・育児といったライフステージの変化により。退職する人もいます。長く働き続けるためには、柔軟な勤務体制や短時間勤務制度が整っている職場を選ぶことが大切です。
厚生労働省が運営する職業情報提供サイト「job tag」によると、作業療法士の平均年収は、432.5万円です。国税庁が実施した「令和5年分 民間給与実態統計調査」によると、給与所得者の平均給与は460万円です。
作業療法士は、専門的な知識や技術が求められ、国家資格が必須です。作業療法士になるまでの難易度が高く、仕事内容も高度であるにもかかわらず、一般的な会社員よりも給与水準は低めです。
その背景には、作業療法士が担当する業務の診療報酬単価が低い・サービス残業が常態化している職場がある・夜勤や休日出勤の割増賃金が低いといった課題があります。
2022年の診療報酬改定によって、理学療法士の診療報酬が引き上げられましたが、まだまだ給与面では改善の余地があります。
作業療法士としてのキャリアパスがはっきりしない職場が多く、長期的なモチベーションの維持が難しいケースも少なくありません。
そのため、将来に不安を感じ作業療法士を辞めてしまう若手もいます。
理学療法士や言語聴覚士といった他のリハビリテーション関連職との役割分担が不明確なことにより、現場のパフォーマンスが低下するケースがあります。その結果、作業療法士としての専門性が発揮しにくくなり、モチベーションの低下につながります。
学生時代に学んだ理想的な作業療法のあり方とのギャップに悩み、現場に適応できず、早期離職するケースも少なくありません。
(1)体力的に厳しい
作業療法士は想像以上に、体を動かす場面の多い仕事です。勤務先にもよりますが、患者を起こす・寝かせるなどの介助やリハビリテーションで、身体的な負担を感じる場面は少なくありません。患者のなかには体格の良い人もいるので、大きな負担を感じる可能性があります。
体力を消耗するだけではなく、同じ動作を繰り返すことにより腰痛や肩こりなどの症状に悩まされる作業療法士も多く、特に年齢を重ねると体力面の不安から、退職するケースもみられます。
(2)精神的負担が大きい
リハビリテーションや介助など患者に直接関わる機会の多い職種のため、責任の大きさからプレッシャーを感じることがあります。また、患者の状態の変化に合わせた対応を求められ、時には生死にかかわる場面に直面することも、精神的負担になっています。
診療報酬改定により、これまで以上にリハビリテーションの成果・質を求められるようになり、よりプレッシャーが高まっています。
チーム医療の一員として他の医療系職種と連携する場面が多く、コミュニケーションに関する負荷が高い場合もあります。
(3)忙しい
職場にもよりますが、多くの作業療法士が忙しいと感じています。その背景には、作業療法士一人あたりの患者数が多く、報告書や計画書の作成をはじめとする事務作業やADL評価、カンファレンスといった、メインであるリハビリテーション以外の業務がたくさんあることがあげられます。
その結果、残業や休日出勤が多くなり、ハードワークになりがちです。
(4)ワークライフバランスが取りにくい
残業や休日出勤が多く発生し、休日も研修などが入る場合があるため、ワークライフバランスが取りにくい面もあります。
特に女性作業療法士の場合、出産・育児といったライフステージの変化により。退職する人もいます。長く働き続けるためには、柔軟な勤務体制や短時間勤務制度が整っている職場を選ぶことが大切です。
(5)給与が低い
厚生労働省が運営する職業情報提供サイト「job tag」によると、作業療法士の平均年収は、432.5万円です。国税庁が実施した「令和5年分 民間給与実態統計調査」によると、給与所得者の平均給与は460万円です。
作業療法士は、専門的な知識や技術が求められ、国家資格が必須です。作業療法士になるまでの難易度が高く、仕事内容も高度であるにもかかわらず、一般的な会社員よりも給与水準は低めです。
その背景には、作業療法士が担当する業務の診療報酬単価が低い・サービス残業が常態化している職場がある・夜勤や休日出勤の割増賃金が低いといった課題があります。
2022年の診療報酬改定によって、理学療法士の診療報酬が引き上げられましたが、まだまだ給与面では改善の余地があります。
(6)キャリアパスがはっきりしない
作業療法士としてのキャリアパスがはっきりしない職場が多く、長期的なモチベーションの維持が難しいケースも少なくありません。
そのため、将来に不安を感じ作業療法士を辞めてしまう若手もいます。
(7)専門性を発揮しにくい場合がある
理学療法士や言語聴覚士といった他のリハビリテーション関連職との役割分担が不明確なことにより、現場のパフォーマンスが低下するケースがあります。その結果、作業療法士としての専門性が発揮しにくくなり、モチベーションの低下につながります。
学生時代に学んだ理想的な作業療法のあり方とのギャップに悩み、現場に適応できず、早期離職するケースも少なくありません。
作業療法士のニーズが高い分野って?主なものを紹介
作業療法士の少ない・多いは、分野によって大きく異なります。ニーズの高い分野を選ぶことで、転職がしやすいだけではなく、好条件で働ける可能性が高まります。
高齢化がますます進むのに伴い、介護領域に強い作業療法士のニーズはさらに高まります。特に認知機能低下の予防など、認知症ケアのスキルがあれば、多くの職場で活躍できるでしょう。
発達障害が広く知られるようになり、発達障害の子どもに対する支援のニーズが急速に高まっています。作業療法士は、おもちゃなどを使った手先や運動の訓練、買い物といったさまざまな訓練を担当します。
高齢化社会による介護現場の負担や社会保障費の増大をおさえるため、心身の衰えを予防する、予防リハビリへの注目が高まっています。
これまでは、例えば転倒して骨折した人の身体機能を回復するリハビリテーションが主流でしたが、前段階である転倒して骨折することを防ぐためのリハビリテーションが増えつつあります。まだ新しい分野でニーズも拡大傾向にあるため、将来性があるといえるでしょう。
(1)老年期障害分野
高齢化がますます進むのに伴い、介護領域に強い作業療法士のニーズはさらに高まります。特に認知機能低下の予防など、認知症ケアのスキルがあれば、多くの職場で活躍できるでしょう。
(2)発達障害分野
発達障害が広く知られるようになり、発達障害の子どもに対する支援のニーズが急速に高まっています。作業療法士は、おもちゃなどを使った手先や運動の訓練、買い物といったさまざまな訓練を担当します。
(3)予防リハビリ分野
高齢化社会による介護現場の負担や社会保障費の増大をおさえるため、心身の衰えを予防する、予防リハビリへの注目が高まっています。
これまでは、例えば転倒して骨折した人の身体機能を回復するリハビリテーションが主流でしたが、前段階である転倒して骨折することを防ぐためのリハビリテーションが増えつつあります。まだ新しい分野でニーズも拡大傾向にあるため、将来性があるといえるでしょう。
まとめ
作業療法士資格を持つ人は、年々増加傾向にあります。しかし、都市部と地方で作業療法士の供給に差がある、分野によって作業療法士の数が大きく異なるといった理由で、「作業療法士が少ない」といわれることがあります。
また、作業療法士として就業していない有資格者も多いのが現状です。理由としては、体力や精神面での負担の大きさなどがあげられます。
作業療法士のニーズが高い主な分野は、老年期障害分野・発達障害分野・予防リハビリ分野です。医療業界専門の転職サイトでは、ニーズの高い分野の求人が多数掲載されているので、ぜひチェックしてください。
また、作業療法士として就業していない有資格者も多いのが現状です。理由としては、体力や精神面での負担の大きさなどがあげられます。
作業療法士のニーズが高い主な分野は、老年期障害分野・発達障害分野・予防リハビリ分野です。医療業界専門の転職サイトでは、ニーズの高い分野の求人が多数掲載されているので、ぜひチェックしてください。

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