臨床検査技師のスキルアップに!エコー検査について詳しく解説
2024/11/11
2024/11/11
臨床検査技師の多くは、最初のうちは一般X線撮影の経験を積み、その後幅広い検査業務を経験してスキルアップしていきます。
なかでもエコー検査はニーズが高く、積極的に習得したいスキルのひとつです。
この記事では、エコー検査とは何か、エコー検査に関する資格である超音波検査士の概要、エコー検査の経験を積む方法について解説します。
なかでもエコー検査はニーズが高く、積極的に習得したいスキルのひとつです。
この記事では、エコー検査とは何か、エコー検査に関する資格である超音波検査士の概要、エコー検査の経験を積む方法について解説します。
エコー検査ってそもそもどんな検査?検査の流れも紹介
最初にエコー検査の概要や検査でわかること、検査の流れについて紹介します。
エコー検査は、体内に超音波をあてて、身体の中の様子をリアルタイムで画像化する検査方法です。
超音波を腹部・心臓・血管などにあてると、そのなかの臓器や組織にぶつかり跳ね返ってきます。跳ね返ってきた波を機械で画像に変換することで、肝臓・胆嚢・膵臓・腎臓などの臓器の状態を詳しく観察できます。
心臓に対するエコー検査は、心機能の評価や弁膜症の診断に用いられます。血管に対するエコー検査では、動脈硬化の評価や血栓の有無を確認できます。さらに、甲状腺や乳腺、筋骨格系の検査にも広く活用されている検査です。
エコー検査の大きなメリットは、身体を傷つけることなく検査できる点です。痛みや不快感はほぼありません。また、放射線を使用しないため、妊婦や幼児なども安心して検査を受けられます。さらに検査時間も短いのも特徴です。
そのため、病院やクリニックでの診療や健康診断、人間ドックなど幅広い場面で行われています。
エコー検査のスキルを身につけることで、活躍の場が広がる・昇格する・年収が上がるなど、さまざまな点でキャリアアップにつながります。
エコー検査によって、臓器の形や大きさ・内部構造が正常か、臓器が正常に動いているか、臓器に腫瘍や結石などがないかの3つがわかります。
この3つを知ることで「肝臓が硬く左側が大きくなっているから肝硬変」「腸のぜん動があるので腸の病気が疑われる」といったように、病気や異変を発見できます。
がん・結石・腸閉塞・結石・心筋梗塞など、エコー検査によって発見できる病気の数は非常に多く、医療現場において欠かせない検査といえるでしょう。
エコー検査の一般的な流れは、下記の通りです。
【1】エコー機器の設置
検査は患者がベッドに横たわった状態で行います。検査がしやすいよう、エコー機器を患者から見て右側かつ頭側に、画面が患者の足側を向くように配置します。
【2】エコーゼリーを塗る
エコー検査では、超音波を送受信する器械である「プローブ」と患者の身体を密着させる必要があります。患者の身体に検査用のエコーゼリーを塗ることで、超音波が伝わりやすくなります。
【3】部屋の電気を消す
検査担当者がモニター画面を見やすいよう、検査を始める前に、検査室の電気を消します。
【4】超音波をあてる
プローブを検査したい部位の皮膚にあてて動かします。検査部位によっては、プローブを患者の体内に挿入します。
【5】検査後の片付け
検査後は、部屋の電気をつけます。プローブについたエコーゼリーをふき取り、アルコールで消毒します。プローブは、患者の肌に直に触れるため、しっかり消毒しないと感染の原因となります。
(1)エコー検査とは
エコー検査は、体内に超音波をあてて、身体の中の様子をリアルタイムで画像化する検査方法です。
超音波を腹部・心臓・血管などにあてると、そのなかの臓器や組織にぶつかり跳ね返ってきます。跳ね返ってきた波を機械で画像に変換することで、肝臓・胆嚢・膵臓・腎臓などの臓器の状態を詳しく観察できます。
心臓に対するエコー検査は、心機能の評価や弁膜症の診断に用いられます。血管に対するエコー検査では、動脈硬化の評価や血栓の有無を確認できます。さらに、甲状腺や乳腺、筋骨格系の検査にも広く活用されている検査です。
エコー検査の大きなメリットは、身体を傷つけることなく検査できる点です。痛みや不快感はほぼありません。また、放射線を使用しないため、妊婦や幼児なども安心して検査を受けられます。さらに検査時間も短いのも特徴です。
そのため、病院やクリニックでの診療や健康診断、人間ドックなど幅広い場面で行われています。
エコー検査のスキルを身につけることで、活躍の場が広がる・昇格する・年収が上がるなど、さまざまな点でキャリアアップにつながります。
(2)エコー検査で何がわかるのか
エコー検査によって、臓器の形や大きさ・内部構造が正常か、臓器が正常に動いているか、臓器に腫瘍や結石などがないかの3つがわかります。
この3つを知ることで「肝臓が硬く左側が大きくなっているから肝硬変」「腸のぜん動があるので腸の病気が疑われる」といったように、病気や異変を発見できます。
がん・結石・腸閉塞・結石・心筋梗塞など、エコー検査によって発見できる病気の数は非常に多く、医療現場において欠かせない検査といえるでしょう。
(3)エコー検査の流れ
エコー検査の一般的な流れは、下記の通りです。
【1】エコー機器の設置
検査は患者がベッドに横たわった状態で行います。検査がしやすいよう、エコー機器を患者から見て右側かつ頭側に、画面が患者の足側を向くように配置します。
【2】エコーゼリーを塗る
エコー検査では、超音波を送受信する器械である「プローブ」と患者の身体を密着させる必要があります。患者の身体に検査用のエコーゼリーを塗ることで、超音波が伝わりやすくなります。
【3】部屋の電気を消す
検査担当者がモニター画面を見やすいよう、検査を始める前に、検査室の電気を消します。
【4】超音波をあてる
プローブを検査したい部位の皮膚にあてて動かします。検査部位によっては、プローブを患者の体内に挿入します。
【5】検査後の片付け
検査後は、部屋の電気をつけます。プローブについたエコーゼリーをふき取り、アルコールで消毒します。プローブは、患者の肌に直に触れるため、しっかり消毒しないと感染の原因となります。
エコー検査の知識・スキルを証明!超音波検査士について解説
超音波検査士は、エコー検査の優れた技術を持つ看護師・准看護師・臨床検査技師・診療放射線技師を専門の検査士として認定する認定資格です。公益社団法人 日本超音波医学会が、超音波医学・医療の向上を通し、人々の健康に貢献することを目的として運営しています。
超音波検査実績に関する書類審査とマークシート方式による筆記試験が課せられ、合格すると超音波検査士に認定されます。
受験資格は、下記3点をすべて満たしていることです。
・看護師・准看護師・臨床検査技師・診療放射線技師いずれかの免許を持っている
・3年以上継続して日本超音波医学会の会員である、または一般社団法人日本超音波検査学会の正会員である
・日本超音波医学会が認定する超音波専門医、または指導検査士の1名による推薦が得られる
臨床検査技師の資格があれば、超音波検査士の資格がなくても、エコー検査はできます。しかし、超音波検査士の認定を受けることで、エコー検査の知識・スキルを客観的に証明でき、転職しやすくなります。また、昇格や昇給につながる・資格手当がもらえる場合があるといったメリットも多い資格です。
超音波検査実績に関する書類審査とマークシート方式による筆記試験が課せられ、合格すると超音波検査士に認定されます。
受験資格は、下記3点をすべて満たしていることです。
・看護師・准看護師・臨床検査技師・診療放射線技師いずれかの免許を持っている
・3年以上継続して日本超音波医学会の会員である、または一般社団法人日本超音波検査学会の正会員である
・日本超音波医学会が認定する超音波専門医、または指導検査士の1名による推薦が得られる
臨床検査技師の資格があれば、超音波検査士の資格がなくても、エコー検査はできます。しかし、超音波検査士の認定を受けることで、エコー検査の知識・スキルを客観的に証明でき、転職しやすくなります。また、昇格や昇給につながる・資格手当がもらえる場合があるといったメリットも多い資格です。
キャリアアップをしたい臨床検査技師へ!エコー検査の経験を積むための方法
エコー検査の経験を積みたいけれど、検体検査を担当しているなどの理由で、業務に携われない方も多いのではないでしょうか。ここでは、エコー検査の経験を積む方法を紹介します。
まずは、エコー検査に挑戦したいという希望を上司に伝えることが大切です。異動希望届を出すのはもちろん、日頃からアピールしておくことで、異動が発生する際などに声をかけてもらえる可能性があるからです。
また、異動希望者が複数人いる場合、日頃から意欲を伝えている人の方が意欲的だと見なされ、希望が通りやすいと考えられます。
エコー検査に挑戦したいとアピールしただけでは、十分に熱意が伝わらず、「今の業務に不満があるのではないか」「異動しても次は違う業務に興味が移るかもしれない」といったように、上司がマイナスに受け取る可能性があります。
そこでおすすめなのが、具体的な行動で意欲を示すことです。エコー検査室の勉強会への自主的な参加や、医局カンファレンスへの同席・見学を申し出るなど、積極的な姿勢を見せることが大切です。
上司が熱意を感じて異動できる可能性が高まります。また、勉強しておけば、いざ希望通り異動が実現した時に、スムーズに活躍できます。
担当業務に力を入れることで、上司や同僚からの評価が上がり、優先的に異動させてもらえる可能性があります。余裕があればエコー検査関連の業務をサポートすることで、意欲やスキルをアピールできるでしょう。
人員計画や組織文化などの理由で、異動が難しいケースも少なくありません。そういった場合は、エコー検査に携われる職場に転職するのも方法のひとつです。
特におすすめの転職先は、健診・検査センターです。健診・検査センターは、実施するエコー検査の数が多く、未経験者でもエコー検査の基礎を身につけやすい環境です。
さらに基本的に日勤のみのため、ワークライフバランスを保ちやすいというメリットもあります。
健診・検査センターでエコー検査経験を積み、より専門性を高めるために専門病院に転職するといったキャリアパスもおすすめです。
ただし、エコー検査の経験がなくても挑戦できる求人は多くありません。「エコー検査ができれば、年収は少し下がってもよい」などある程度、希望条件をゆるめることが大切です。
エコー検査ができる求人を探す際は、医療業界専門の転職エージェントや転職サイトを活用しましょう。医療機関とのつながりが強く、希望に合った求人を見つけやすい傾向があります。
(1)エコー検査に携わりたいと上司に伝える
まずは、エコー検査に挑戦したいという希望を上司に伝えることが大切です。異動希望届を出すのはもちろん、日頃からアピールしておくことで、異動が発生する際などに声をかけてもらえる可能性があるからです。
また、異動希望者が複数人いる場合、日頃から意欲を伝えている人の方が意欲的だと見なされ、希望が通りやすいと考えられます。
(2)具体的に行動する
エコー検査に挑戦したいとアピールしただけでは、十分に熱意が伝わらず、「今の業務に不満があるのではないか」「異動しても次は違う業務に興味が移るかもしれない」といったように、上司がマイナスに受け取る可能性があります。
そこでおすすめなのが、具体的な行動で意欲を示すことです。エコー検査室の勉強会への自主的な参加や、医局カンファレンスへの同席・見学を申し出るなど、積極的な姿勢を見せることが大切です。
上司が熱意を感じて異動できる可能性が高まります。また、勉強しておけば、いざ希望通り異動が実現した時に、スムーズに活躍できます。
(3)目の前の業務に力を入れる
担当業務に力を入れることで、上司や同僚からの評価が上がり、優先的に異動させてもらえる可能性があります。余裕があればエコー検査関連の業務をサポートすることで、意欲やスキルをアピールできるでしょう。
(4)転職する
人員計画や組織文化などの理由で、異動が難しいケースも少なくありません。そういった場合は、エコー検査に携われる職場に転職するのも方法のひとつです。
特におすすめの転職先は、健診・検査センターです。健診・検査センターは、実施するエコー検査の数が多く、未経験者でもエコー検査の基礎を身につけやすい環境です。
さらに基本的に日勤のみのため、ワークライフバランスを保ちやすいというメリットもあります。
健診・検査センターでエコー検査経験を積み、より専門性を高めるために専門病院に転職するといったキャリアパスもおすすめです。
ただし、エコー検査の経験がなくても挑戦できる求人は多くありません。「エコー検査ができれば、年収は少し下がってもよい」などある程度、希望条件をゆるめることが大切です。
エコー検査ができる求人を探す際は、医療業界専門の転職エージェントや転職サイトを活用しましょう。医療機関とのつながりが強く、希望に合った求人を見つけやすい傾向があります。
まとめ
エコー検査は、超音波を体内にあて、跳ね返ってきた波を画像化することで、身体の中の状態を調べる検査です。患者の身体を傷つけることなく、がんや結石などさまざまな病気を見つけられます。
超音波検査士は、エコー検査の優れた知識・スキルを証明する認定資格です。受験資格が設けられており、取得のハードルは高いですが、職場の評価や採用選考で有利になります。
エコー検査に携わるチャンスがない場合は、エコー検査に携わりたいと上司に伝える・具体的に行動する・目の前の業務に力を入れるといった方法で、異動のチャンスをつかみましょう。
異動がどうしても難しい場合は、転職もおすすめです。未経験者が応募できるエコー検査担当者の求人は、多くはありません。ただし、医療業界専門の転職エージェントや転職サイトを活用して、効率的に求人を探しましょう。
超音波検査士は、エコー検査の優れた知識・スキルを証明する認定資格です。受験資格が設けられており、取得のハードルは高いですが、職場の評価や採用選考で有利になります。
エコー検査に携わるチャンスがない場合は、エコー検査に携わりたいと上司に伝える・具体的に行動する・目の前の業務に力を入れるといった方法で、異動のチャンスをつかみましょう。
異動がどうしても難しい場合は、転職もおすすめです。未経験者が応募できるエコー検査担当者の求人は、多くはありません。ただし、医療業界専門の転職エージェントや転職サイトを活用して、効率的に求人を探しましょう。
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