診療放射線技師の資格って?国家資格や認定資格などを紹介
2024/10/28
2024/10/28
診療放射線技師は、放射線を用いた検査・治療のスペシャリストです。専門性の高い職業のため、国家資格や認定資格など多くの関連資格があります。
ここでは、診療放射線技師として働くにあたって必ず必要な国家資格やステップアップのための資格、キャリアパスについて紹介します。
ここでは、診療放射線技師として働くにあたって必ず必要な国家資格やステップアップのための資格、キャリアパスについて紹介します。
診療放射線技師は国家資格が必要!受験資格や合格率などを紹介
診療 放射線技師になるには、診療放射線技師の国家試験に合格して資格を取得し、有資格登録簿に登録する必要があります。
診療放射線技師国家試験の受験資格は、高校卒業後、四年制大学や三年制専門学校の診療放射線技師養成課程で所定のカリキュラムを修了するなどの方法で得られます。
診療放射線技師国家試験は、年1回、毎年2月に実施されます。受験申込期間は、12月中旬〜1月上旬です。合格発表は3月で、厚生労働省のホームページに合格者の受験番号が掲載されます。
2025年2月20日に実施される「 第77回診療放射線技師国家試験」の試験地は、北海道・宮城県・東京都・愛知県・大阪府・広島県・香川県・福岡県の8県です。
診療放射線技師国家試験の出題数は、全200問です。2024年4月に診療放射線技師法施行規則の改正が施行され、従来の出題基準が変更になりました。第77回診療放射線技師国家試験の試験科目と出題割合を下記にまとめました。
・基礎医学大要(15%)
・理工学・放射線科学(18%)
・エックス線撮影機器学(10%)
・エックス線撮影技術学(10%)
・診療画像検査学(10%)
・画像工学(3%)
・医療画像情報学(5%)
・核医学診療技術学(10%)
・放射線治療技術学(10%)
・放射線安全管理学(5%)
・医療安全管理学(4%)
診療放射線技師国家試験の合格基準は毎年同じで、正答率60%です。全200問あり配点は1問1点です。200点満点中120問正解し、120点取れれば合格となります。
2020年〜2024年の診療放射線技師国家試験の合格率は、74〜87%の間で推移しており、高い合格率といえます。
ただし、養成校で必要なカリキュラムを習得した人が受験していると考えると、合格は簡単ではありません。一年次から着実に学び、確かな知識を身に着ける必要があります。
(1)受験資格
診療放射線技師国家試験の受験資格は、高校卒業後、四年制大学や三年制専門学校の診療放射線技師養成課程で所定のカリキュラムを修了するなどの方法で得られます。
(2)日程・試験地
診療放射線技師国家試験は、年1回、毎年2月に実施されます。受験申込期間は、12月中旬〜1月上旬です。合格発表は3月で、厚生労働省のホームページに合格者の受験番号が掲載されます。
2025年2月20日に実施される「 第77回診療放射線技師国家試験」の試験地は、北海道・宮城県・東京都・愛知県・大阪府・広島県・香川県・福岡県の8県です。
(3)出題内容
診療放射線技師国家試験の出題数は、全200問です。2024年4月に診療放射線技師法施行規則の改正が施行され、従来の出題基準が変更になりました。第77回診療放射線技師国家試験の試験科目と出題割合を下記にまとめました。
・基礎医学大要(15%)
・理工学・放射線科学(18%)
・エックス線撮影機器学(10%)
・エックス線撮影技術学(10%)
・診療画像検査学(10%)
・画像工学(3%)
・医療画像情報学(5%)
・核医学診療技術学(10%)
・放射線治療技術学(10%)
・放射線安全管理学(5%)
・医療安全管理学(4%)
(4)合格基準・合格率
診療放射線技師国家試験の合格基準は毎年同じで、正答率60%です。全200問あり配点は1問1点です。200点満点中120問正解し、120点取れれば合格となります。
2020年〜2024年の診療放射線技師国家試験の合格率は、74〜87%の間で推移しており、高い合格率といえます。
ただし、養成校で必要なカリキュラムを習得した人が受験していると考えると、合格は簡単ではありません。一年次から着実に学び、確かな知識を身に着ける必要があります。
診療放射線技師の多くは医療機関に就職先!キャリアパスについて解説
診療 放射線技師の主な就職先は、病院やクリニックといった医療機関です。就職先別の特徴の紹介とキャリアパスについて解説します。
診療放射線技師の多くは、大学病院や国立・公立病院、民間病院、クリニックといった医療機関に勤務します。
・大学病院
大学病院は、他の医療機関と比べて専門分野が細分化されています。また、学会発表などで研究・準備の必要があり、残業が増える可能性があります。
平均年収は400万〜600万円と高い反面、ワークライフバランスが取りにくい点がデメリットです。
・国立・公立病院
総合病院の場合、さまざまな症例の検査を経験でき、職場によっては最先端の検査に触れる機会もあります。国立・公立病院の平均年収は400万〜450万円です。公務員なので安定性とキャリアアップを両立できる環境です。福利厚生が手厚いのも魅力です。
・民間病院
総合病院であれば幅広いスキルが習得でき、専門病院であれば特定の分野のスペシャリストを目指せます。平均年収は370万〜450万円で、病院の規模によって給与に差があります。一般的に規模が大きいほど給与が高く、残業も多い傾向にあります。
・クリニック
整形外科であれば一般X線検査がメインといったように、診療科に特化したスキルを磨ける職場です。平均年収は350万~400万円と低めですが、夜勤がなく、月給は他と大差ありません。ただし、年間賞与が低めで、年俸制の場合は賞与がないこともあります。診療放射線技師が1人のみの職場では、責任が大きい分、年収が380万~450万円と高くなる傾向があります。
医療機関での経験を積んだ診療放射線技師の主なキャリアパスを紹介します。
・スペシャリスト
特定の分野で専門知識とスキルを磨くことで、高度な技術を提供するスペシャリストを目指せます。例えば、MRI・CTスキャン・マンモグラフィなどの特定検査や診断方法の高度な知識・技術を身につけられます。専門性を高めることで、より複雑な症例に対応できるようになり、医療現場で重要な役割を担える存在へと成長できるでしょう。
・管理職
経験を積み、放射線部門をとりまとめる管理職として活躍するキャリアもあります。管理職は、チームのリーダーシップを取り、効率的なスケジュール管理や検査・治療の品質管理を行います。また、部門の予算管理や新しい機器の導入決定など、マネジメント面での責任も担います。チーム全体のパフォーマンス向上に貢献し、質の高い医療に貢献できるポジションです。
・研究・教育分野
医療技術の進歩に伴い、放射線関連の新しい検査方法や治療法が開発されています。診療放射線技師としてそれまで培ったスキル・経験を活かし、研究に貢献できます。また、大学や専門学校で講師として後進の育成に取り組むのも、やりがいの大きい仕事です。
・アプリケーションスペシャリスト
医療機器メーカーの社員として、医師などの医療従事者に医療機器の操作説明・デモンストレーションを行い、導入につなげる職種です。診療放射線技師ならではの専門知識と臨床経験が活かせます。医療機関で働くよりも、高年収を得られる傾向にあります。
(1)診療放射線技師の就職先
診療放射線技師の多くは、大学病院や国立・公立病院、民間病院、クリニックといった医療機関に勤務します。
・大学病院
大学病院は、他の医療機関と比べて専門分野が細分化されています。また、学会発表などで研究・準備の必要があり、残業が増える可能性があります。
平均年収は400万〜600万円と高い反面、ワークライフバランスが取りにくい点がデメリットです。
・国立・公立病院
総合病院の場合、さまざまな症例の検査を経験でき、職場によっては最先端の検査に触れる機会もあります。国立・公立病院の平均年収は400万〜450万円です。公務員なので安定性とキャリアアップを両立できる環境です。福利厚生が手厚いのも魅力です。
・民間病院
総合病院であれば幅広いスキルが習得でき、専門病院であれば特定の分野のスペシャリストを目指せます。平均年収は370万〜450万円で、病院の規模によって給与に差があります。一般的に規模が大きいほど給与が高く、残業も多い傾向にあります。
・クリニック
整形外科であれば一般X線検査がメインといったように、診療科に特化したスキルを磨ける職場です。平均年収は350万~400万円と低めですが、夜勤がなく、月給は他と大差ありません。ただし、年間賞与が低めで、年俸制の場合は賞与がないこともあります。診療放射線技師が1人のみの職場では、責任が大きい分、年収が380万~450万円と高くなる傾向があります。
(2)キャリアパス
医療機関での経験を積んだ診療放射線技師の主なキャリアパスを紹介します。
・スペシャリスト
特定の分野で専門知識とスキルを磨くことで、高度な技術を提供するスペシャリストを目指せます。例えば、MRI・CTスキャン・マンモグラフィなどの特定検査や診断方法の高度な知識・技術を身につけられます。専門性を高めることで、より複雑な症例に対応できるようになり、医療現場で重要な役割を担える存在へと成長できるでしょう。
・管理職
経験を積み、放射線部門をとりまとめる管理職として活躍するキャリアもあります。管理職は、チームのリーダーシップを取り、効率的なスケジュール管理や検査・治療の品質管理を行います。また、部門の予算管理や新しい機器の導入決定など、マネジメント面での責任も担います。チーム全体のパフォーマンス向上に貢献し、質の高い医療に貢献できるポジションです。
・研究・教育分野
医療技術の進歩に伴い、放射線関連の新しい検査方法や治療法が開発されています。診療放射線技師としてそれまで培ったスキル・経験を活かし、研究に貢献できます。また、大学や専門学校で講師として後進の育成に取り組むのも、やりがいの大きい仕事です。
・アプリケーションスペシャリスト
医療機器メーカーの社員として、医師などの医療従事者に医療機器の操作説明・デモンストレーションを行い、導入につなげる職種です。診療放射線技師ならではの専門知識と臨床経験が活かせます。医療機関で働くよりも、高年収を得られる傾向にあります。
診療放射線技師のステップアップに!おすすめの資格5選
診療 放射線技師のステップアップの方法として、認定資格をはじめとする資格の取得があります。おすすめの資格を5つ紹介するので、希望のキャリアパスに合わせてチャレンジしましょう。
日本X線CT専門技師認定機構が運営している資格です。CT検査は多くの医療機関で導入されており、精度の高い診断や早期発見に欠かせないものです。
診療放射線技師の資格があればCT検査の実施は可能ですが、X線CT認定技師の資格を取得することで、より高度なスキルを持っていることを証明できます。
講習会の受講や一定期間の臨床経験などが求められますが、合格率は毎年70〜80%くらいと比較的高い資格です。
マンモグラフィは乳がんの早期発見に重要な検査で、主に40歳以上の女性を対象に実施されます。この資格を取得することで、マンモグラフィ撮影に関する高い知識と技術を持っていることを示せます。
マンモグラフィは直接身体に触れるため、女性技師を希望する人が少なくありません。そのため、女性の診療放射線技師にとっては特に役立つ資格といえるでしょう。資格取得には、講習会の受講と試験の合格が必要です。
MRIに関する高度な専門性を証明できる資格です。MRIは、強い磁力を発生させる装置を使い、骨の影響を受けることなく、臓器や血管など身体の内部の画像を撮影する検査です。脳血管障害や脳腫瘍、結石といったさまざまな病気を診断するのに役立ちます。
資格取得には、学会での研究発表や論文掲載など、厳しい条件が設けられていますが、取得すれば市場価値を大きく高められます。
放射線を扱う装置の管理や現場監督を担う国家資格です。第1種から第3種まであります。医療機関では1名以上の配置が必要とされており、資格取得者の需要は高いといえます。
初級資格である第3種の取得条件は、原子力安全技術センターが主催する講習の受講と修了試験の合格です。
低線量CTによる肺がん検診は発見率が高く、早期の肺がんも見つけられる方法です。取得することで、被ばくを最小限におさえつつ質の高い検査を行える技師であると証明できます。2年以上の実務経験があれば、講習の受講により受験資格を得られます。
(1)X線CT認定技師
日本X線CT専門技師認定機構が運営している資格です。CT検査は多くの医療機関で導入されており、精度の高い診断や早期発見に欠かせないものです。
診療放射線技師の資格があればCT検査の実施は可能ですが、X線CT認定技師の資格を取得することで、より高度なスキルを持っていることを証明できます。
講習会の受講や一定期間の臨床経験などが求められますが、合格率は毎年70〜80%くらいと比較的高い資格です。
(2)検診マンモグラフィ撮影認定診療放射線技師
マンモグラフィは乳がんの早期発見に重要な検査で、主に40歳以上の女性を対象に実施されます。この資格を取得することで、マンモグラフィ撮影に関する高い知識と技術を持っていることを示せます。
マンモグラフィは直接身体に触れるため、女性技師を希望する人が少なくありません。そのため、女性の診療放射線技師にとっては特に役立つ資格といえるでしょう。資格取得には、講習会の受講と試験の合格が必要です。
(3)磁気共鳴(MRI)専門技術者
MRIに関する高度な専門性を証明できる資格です。MRIは、強い磁力を発生させる装置を使い、骨の影響を受けることなく、臓器や血管など身体の内部の画像を撮影する検査です。脳血管障害や脳腫瘍、結石といったさまざまな病気を診断するのに役立ちます。
資格取得には、学会での研究発表や論文掲載など、厳しい条件が設けられていますが、取得すれば市場価値を大きく高められます。
(4)放射線取扱主任者
放射線を扱う装置の管理や現場監督を担う国家資格です。第1種から第3種まであります。医療機関では1名以上の配置が必要とされており、資格取得者の需要は高いといえます。
初級資格である第3種の取得条件は、原子力安全技術センターが主催する講習の受講と修了試験の合格です。
(5)肺がんCT検診認定技師
低線量CTによる肺がん検診は発見率が高く、早期の肺がんも見つけられる方法です。取得することで、被ばくを最小限におさえつつ質の高い検査を行える技師であると証明できます。2年以上の実務経験があれば、講習の受講により受験資格を得られます。
まとめ
診療放射線技師になるには、国家資格の取得が不可欠です。受験資格を得るには、養成校で所定のカリキュラムを修了する必要があります。
国家資格取得後の主な就職先は医療機関で、スペシャリストや管理職などさまざまなキャリアパスがあります。
ステップアップには、X線CT認定技師や検診マンモグラフィ撮影認定診療放射線技師などの資格取得も有効です。
国家資格取得後の主な就職先は医療機関で、スペシャリストや管理職などさまざまなキャリアパスがあります。
ステップアップには、X線CT認定技師や検診マンモグラフィ撮影認定診療放射線技師などの資格取得も有効です。
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