臨床検査技師の国家資格って?取得後の就職先も含めて解説
2024/10/28
2024/10/28
臨床検査技師は、診療に必要なさまざまな検査を行う職種です。確かな知識・技術が必要な職種なので、臨床検査技師として仕事するには国家資格が必須です。
この記事では、国家資格のくわしい内容や合格後の就職先、ステップアップのための資格について紹介します。
臨床検査技師に興味のある方は、ぜひ参考にしてください。
この記事では、国家資格のくわしい内容や合格後の就職先、ステップアップのための資格について紹介します。
臨床検査技師に興味のある方は、ぜひ参考にしてください。
臨床検査技師は国家資格が必須!取得方法などを解説
臨 床検査技師は、採取した血液や尿などを検査する検体検査や心電図など患者の身体を調べる生体検査によって、健康状態や異常の有無を調べる検査のスペシャリストです。
臨床検査技師として働くためには、国家試験に合格して免許を取得する必要があります。
国家試験の受験資格を得るには、主に3つのルートがあります。
1つ目は、臨床検査技師養成校(大学・短大・専門学校)で所定の専門課程を修了するルートです。2つ目は、大学で医学・歯学の正規課程を修了するルートです。3つ目は、大学で獣医学・薬学・保健衛生学の正規課程を修了し、さらに臨床検査技師養成校で所定の科目を修了するルートです。
最も一般的なのは1つ目のルートですが、他のルートでも受験資格を得ることができます。臨床検査技師の養成校については、日本臨床検査学教育協議会のWebページで確認できます。
臨床検査技師国家試験の日程や実施場所は、下記の通りです。
<スケジュール>
・12月中旬〜1月上旬:願書等提出
・2月中旬:試験日
・3月下旬:合格発表
<実施場所>
下記の9都市で行われます。
・北海道
・宮城県
・東京都
・愛知県
・大阪府
・広島県
・香川県
・福岡県
・沖縄県
下記の10科目から全200問が出題されます。
・臨床検査総論
・臨床検査医学総論
・臨床生理学
・臨床化学
・病理組織細胞学
・臨床血液学
・臨床微生物学
・臨床免疫学
・公衆衛生学
・医用工学概論
全200問を各門1点で採点し、120点以上を取れば合格です。ここ数年の合格率は、70~80%前後です。
合格率は高いものの臨床検査技師養成校の卒業試験に合格しなければ受験できないケースも多く、日々の勉強を着実に行い、試験対策もしっかりしないと合格は難しいでしょう。
臨床検査技師として働くためには、国家試験に合格して免許を取得する必要があります。
(1)受験資格
国家試験の受験資格を得るには、主に3つのルートがあります。
1つ目は、臨床検査技師養成校(大学・短大・専門学校)で所定の専門課程を修了するルートです。2つ目は、大学で医学・歯学の正規課程を修了するルートです。3つ目は、大学で獣医学・薬学・保健衛生学の正規課程を修了し、さらに臨床検査技師養成校で所定の科目を修了するルートです。
最も一般的なのは1つ目のルートですが、他のルートでも受験資格を得ることができます。臨床検査技師の養成校については、日本臨床検査学教育協議会のWebページで確認できます。
(2)試験概要
臨床検査技師国家試験の日程や実施場所は、下記の通りです。
<スケジュール>
・12月中旬〜1月上旬:願書等提出
・2月中旬:試験日
・3月下旬:合格発表
<実施場所>
下記の9都市で行われます。
・北海道
・宮城県
・東京都
・愛知県
・大阪府
・広島県
・香川県
・福岡県
・沖縄県
(3)試験の内容
下記の10科目から全200問が出題されます。
・臨床検査総論
・臨床検査医学総論
・臨床生理学
・臨床化学
・病理組織細胞学
・臨床血液学
・臨床微生物学
・臨床免疫学
・公衆衛生学
・医用工学概論
(4)試験の難易度
全200問を各門1点で採点し、120点以上を取れば合格です。ここ数年の合格率は、70~80%前後です。
合格率は高いものの臨床検査技師養成校の卒業試験に合格しなければ受験できないケースも多く、日々の勉強を着実に行い、試験対策もしっかりしないと合格は難しいでしょう。
臨床 検査技師の国家資格取得後のキャリアパスについて紹介
臨床検査技師の就職先は、医療機関がメインですが臨床検査センターや一般企業などで活躍するケースもあります。
さまざまな診療科の検体検査や生体検査を担当し、幅広い知識と技術を習得できる職場です。当直や夜勤が必要な場合もあり、職場によってはライフワークバランスが取りにくいかもしれません。
主に生体検査や採血を行い、受付・案内・事務など検査以外の業務も担当することがあります。
人間ドックなどの健康診断に携わり、生体検査・採血を行います。大規模な施設の場合は、検体検査も行います。予防医学への注目の高まりを背景に、特に超音波検査のスキルが重要視されています。
医療機関から依頼された検体の検査を専門的に行う施設で、高精度な検査や特殊な検査にチャレンジできる環境です。患者との直接的な接触は少ないものの、検査技術や分析能力を磨くのに適しています。ただし、24時間対応の施設もあるため、夜勤が発生する可能性があります。
製薬メーカーでは、治験関連の職種である治験コーディネーターや臨床開発モニター医薬情報担当者として、臨床検査技師が活躍しています。
医療機器メーカーで働く臨床検査技師は、主に担当製品の説明・デモンストレーションを担当するアプリケーションスペシャリストで¥として働いています。
(1)病院
さまざまな診療科の検体検査や生体検査を担当し、幅広い知識と技術を習得できる職場です。当直や夜勤が必要な場合もあり、職場によってはライフワークバランスが取りにくいかもしれません。
(2)クリニック
主に生体検査や採血を行い、受付・案内・事務など検査以外の業務も担当することがあります。
(3)健診センター
人間ドックなどの健康診断に携わり、生体検査・採血を行います。大規模な施設の場合は、検体検査も行います。予防医学への注目の高まりを背景に、特に超音波検査のスキルが重要視されています。
(4)臨床検査センター
医療機関から依頼された検体の検査を専門的に行う施設で、高精度な検査や特殊な検査にチャレンジできる環境です。患者との直接的な接触は少ないものの、検査技術や分析能力を磨くのに適しています。ただし、24時間対応の施設もあるため、夜勤が発生する可能性があります。
(5)一般企業
製薬メーカーでは、治験関連の職種である治験コーディネーターや臨床開発モニター医薬情報担当者として、臨床検査技師が活躍しています。
医療機器メーカーで働く臨床検査技師は、主に担当製品の説明・デモンストレーションを担当するアプリケーションスペシャリストで¥として働いています。
臨床検査技師のキャリアアップにおすすめ!代表的な資格を紹介
臨 床検査技師に関連する資格は数多くあります。ここでは、特にキャリアアップにおすすめの資格を解説します。
検査に関する専門知識を持ち、医師の指示に従って適切に検査を行うスキルがあることを証明する認定資格です。二級と一級にわかれており、受験資格や難易度などが異なります。
二級臨床検査士は、一級と比べて受験資格が厳しくないため、チャレンジしやすい資格です。
ただし、2026年の夏から、尿や糞便検査・髄液検査といった一般検査の2級臨床検査士試験が新設される予定です。受験予定の方は、 日本臨床検査同学院のWebページをチェックしましょう。
<二級臨床検査士>
二級臨床検査士の受験資格を得るには、下記2点が必須です。
・臨床検査技師の資格を有している
・願書提出時に職歴について所属長などの証明書を提出できる
二級試験は筆記試験と実技試験があり、筆記試験は微生物学・病理学・臨床化学など8分野から選択できます。
<一級臨床検査士>
下記の3点を満たさなければいけません。
・臨床検査技師の資格取得から5年以上実務経験または教育歴がある
・二級臨床検査士の資格を取得後3年以上の実務経験または教育歴がある
・検査室の指導的技術者として適当であると所属長が証明した者である
筆記試験と実技試験があり、筆記試験は二級臨床検査士と同じく8分野から選択します。
日本超音波学会が認定するもので、超音波(エコー)検査の高い技術を証明できます。超音波検査は、身体を傷つけずに体内の状態や異変を確認できる検査です。がんの早期発見にも役立つため需要が高く、女性患者への検査が多いことから、女性の臨床検査技師にとって有利な資格です。
受験資格として、臨床検査技師・看護師・准看護師・診療放射線技師のいずれかの免許を有すること、3年以上指定の学会の会員であることなどが設けられています。
検体の細胞の染色などを行い、がん細胞をはじめとする病気に関連する細胞を見つけるスペシャリストです。がんの早期発見・治療に欠かせない存在で、需要が増加しています。国内の細胞検査士資格保持者は、約6,000人です。
臨床検査技師の資格を持ち、1年以上の細胞検査実務経験があれば受験資格があります。
輸血に関する高度な知識と技術を持つことを証明する資格です。輸血は患者の命に関わる重要な処置であり、医療現場では欠かせないものです。認定輸血検査技師は、適合性の確認や事故防止など、重要な役割を担います。
受験資格として、臨床検査技師資格と関連学会への通算3年以上の在籍、輸血検査歴3年かつ他の検査歴も含め満5年以上の検査業務経験などが設けられており、ハードルの高い資格です。
緊急時にスピーディーかつ適切な検査を実施できるスキルを証明する認定資格です。
緊急時には、1人で様々な検査を行う必要があるケースも多いため、幅広い領域の知識と技術が求められます。そのため、救急臨床検査士の試験では、一般検査・臨床化学検査・血液検査など幅広い分野の筆記試験や実技試験が課せられます。そのため、臨床検査技師として幅広い知識・スキルを持っている証明となります。
臨床検査技師の資格を持ち、願書提出時に、職歴について所属長などの証明書を提出できれば受験できます。
胚(受精卵)を取り扱う専門職としての知識・スキルを証明できる資格です。主に不妊治療を行う医療機関で活躍する職種です。
2024年4月から不妊治療の保険適用が拡大されており、さらに活躍の場が広がると予想されます。
日本臨床エンブリオロジスト学会をはじめとする学会が実施する試験に合格することで、資格を取得できます。受験資格などの詳細は、各学会のWebページを参照してください。
(1)二級臨床検査士・一級臨床検査士
検査に関する専門知識を持ち、医師の指示に従って適切に検査を行うスキルがあることを証明する認定資格です。二級と一級にわかれており、受験資格や難易度などが異なります。
二級臨床検査士は、一級と比べて受験資格が厳しくないため、チャレンジしやすい資格です。
ただし、2026年の夏から、尿や糞便検査・髄液検査といった一般検査の2級臨床検査士試験が新設される予定です。受験予定の方は、 日本臨床検査同学院のWebページをチェックしましょう。
<二級臨床検査士>
二級臨床検査士の受験資格を得るには、下記2点が必須です。
・臨床検査技師の資格を有している
・願書提出時に職歴について所属長などの証明書を提出できる
二級試験は筆記試験と実技試験があり、筆記試験は微生物学・病理学・臨床化学など8分野から選択できます。
<一級臨床検査士>
下記の3点を満たさなければいけません。
・臨床検査技師の資格取得から5年以上実務経験または教育歴がある
・二級臨床検査士の資格を取得後3年以上の実務経験または教育歴がある
・検査室の指導的技術者として適当であると所属長が証明した者である
筆記試験と実技試験があり、筆記試験は二級臨床検査士と同じく8分野から選択します。
(2)超音波検査士
日本超音波学会が認定するもので、超音波(エコー)検査の高い技術を証明できます。超音波検査は、身体を傷つけずに体内の状態や異変を確認できる検査です。がんの早期発見にも役立つため需要が高く、女性患者への検査が多いことから、女性の臨床検査技師にとって有利な資格です。
受験資格として、臨床検査技師・看護師・准看護師・診療放射線技師のいずれかの免許を有すること、3年以上指定の学会の会員であることなどが設けられています。
(3)細胞検査士
検体の細胞の染色などを行い、がん細胞をはじめとする病気に関連する細胞を見つけるスペシャリストです。がんの早期発見・治療に欠かせない存在で、需要が増加しています。国内の細胞検査士資格保持者は、約6,000人です。
臨床検査技師の資格を持ち、1年以上の細胞検査実務経験があれば受験資格があります。
(4)認定輸血検査技師
輸血に関する高度な知識と技術を持つことを証明する資格です。輸血は患者の命に関わる重要な処置であり、医療現場では欠かせないものです。認定輸血検査技師は、適合性の確認や事故防止など、重要な役割を担います。
受験資格として、臨床検査技師資格と関連学会への通算3年以上の在籍、輸血検査歴3年かつ他の検査歴も含め満5年以上の検査業務経験などが設けられており、ハードルの高い資格です。
(5)緊急臨床検査士
緊急時にスピーディーかつ適切な検査を実施できるスキルを証明する認定資格です。
緊急時には、1人で様々な検査を行う必要があるケースも多いため、幅広い領域の知識と技術が求められます。そのため、救急臨床検査士の試験では、一般検査・臨床化学検査・血液検査など幅広い分野の筆記試験や実技試験が課せられます。そのため、臨床検査技師として幅広い知識・スキルを持っている証明となります。
臨床検査技師の資格を持ち、願書提出時に、職歴について所属長などの証明書を提出できれば受験できます。
(6)胚培養士
胚(受精卵)を取り扱う専門職としての知識・スキルを証明できる資格です。主に不妊治療を行う医療機関で活躍する職種です。
2024年4月から不妊治療の保険適用が拡大されており、さらに活躍の場が広がると予想されます。
日本臨床エンブリオロジスト学会をはじめとする学会が実施する試験に合格することで、資格を取得できます。受験資格などの詳細は、各学会のWebページを参照してください。
まとめ
臨床検査技師になるには、国家資格の取得が必須です。国家試験の受験資格を得るには、大学・短大・専門学校などの臨床検査技師養成校で、所定の専門課程を修了する必要があります。合格率は70〜80%前後と高めですが、決して簡単な試験ではありません。
合格後の就職先は、病院やクリニックなどの医療機関が中心で、健診センター・臨床検査センター・一般企業などで働くケースもあります。
臨床検査技師のキャリアアップに役立つ代表的な資格は、二級臨床検査士・一級臨床検査士・超音波検査士・細胞検査士などです。キャリアパスや適性に合わせて、チャレンジしましょう。
合格後の就職先は、病院やクリニックなどの医療機関が中心で、健診センター・臨床検査センター・一般企業などで働くケースもあります。
臨床検査技師のキャリアアップに役立つ代表的な資格は、二級臨床検査士・一級臨床検査士・超音波検査士・細胞検査士などです。キャリアパスや適性に合わせて、チャレンジしましょう。
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