診療放射線技師の仕事内容って?1日の流れや必要なスキルも紹介
2024/09/20
2024/09/20
診療放射線技師は、X線撮影など放射線を使用した検査・治療のスペシャリストであり、医療現場で欠かせない存在です。
この記事では、転職を検討している方に向けて、診療放射線技師の仕事内容・1日のスケジュール・必要な資格やスキルについて詳しく解説します。
この記事では、転職を検討している方に向けて、診療放射線技師の仕事内容・1日のスケジュール・必要な資格やスキルについて詳しく解説します。
診療放射線技師の主な仕事内容って?代表的な業務を解説
診療放射線技師の主な業務は、放射線を使用した検査と画像診断です。医師の指示に基づき、患者の体内を撮影し、病気の早期発見や異常のある箇所の特定につなげます。
また、放射線治療や放射線機器管理・放射線被ばく管理なども重要な業務です。
・一般X線撮影(レントゲン)
X線によって身体の内部を撮影する検査です。胸部・口腔・腹部・脊髄などを撮影します。肺炎・肺がん・胆石症・腎臓結石症などの検査として、よく行われます。
・乳房X線撮影(マンモグラフィ)
乳がんの早期発見のために行われる検査で、乳房を圧迫して撮影し、腫瘍や石灰化の有無を調べます。乳房に直に触れて検査をするため、女性の診療放射線技師のニーズが高い業務です。
・消化管造影検査
がんなどの消化管の病気を発見するための検査です。X線を連続して照射し、バリウムが口から食道・胃・十二指腸へ流れていく様子を撮影します。
・血液造影検査
血管内の異常を調べる検査です。目的とする部位の近くにある動脈からカテーテルを入れ、造影剤を投与し、血管内部の状態を撮影します。
・CT検査
X線によって、体の断面・内臓・骨格・血管の3D画像を撮影する検査です。心臓・肝臓・腎臓などの疾患を発見するのに役立ちます。
・MRI検査
磁気共鳴画像診断装置と呼ばれる装置を使った検査で、CT撮影と同じく体の断面を3D画像として撮影できます。脳や血管などの疾患を早期発見するのに役立ちます。
・超音波検査(エコー)
腹部・乳房・乳腺・心臓・甲状腺などに超音波を照射し、返ってくる波を画像化する検査です。ほぼ全身の検査ができ、被ばくや痛みのリスクもありません。心筋梗塞や動脈硬化など、さまざまな疾患を発見できます。
・RI検査(核医学検査)
放射性医薬品を投与し、目的の臓器に集まった放射性物質から出る微量の放射線を撮影することで、臓器の形や働きを確認する検査です。位置を問わず全身を検査でき、他の検査で発見できなかった疾患を見つけるのに効果的です。
・骨密度検査
照射したX線の吸収量から骨密度を測定する検査です。かかとから超音波を当てて測定する方法もあります。
放射線治療とは、リニアックという装置を使用し、高エネルギーのX線を患部に照射し、がん細胞を破壊する治療法です。
放射線治療は、手術・抗がん剤治療とならんでがんの三大療法とされており、ニーズの高い技術です。
放射線機器が安全に使用できるよう、放射線機器の点検や品質管理を行うのも診療放射線技師の重要な業務です。
放射線被ばく管理とは、患者が浴びる放射線量を適切に管理・記録することです。放射線を使用した検査・治療のリスクを正しく把握し、メリットが上回る時にのみ放射線の照射を行います。
医師の負担軽減などを目的に法律が改正され、診療放射線技師の業務範囲が広がりました。
2021年の法律改正では、「動脈路に造影剤注入装置を接続する行為」や「核医学検査のために静脈路に放射性医薬品を投与するための装置を接続する行為」などが新たにできるようになりました。
ただし、これらの行為を行うには、定められた研修の修了が必要です。
また、放射線治療や放射線機器管理・放射線被ばく管理なども重要な業務です。
(1)検査・画像診断
・一般X線撮影(レントゲン)
X線によって身体の内部を撮影する検査です。胸部・口腔・腹部・脊髄などを撮影します。肺炎・肺がん・胆石症・腎臓結石症などの検査として、よく行われます。
・乳房X線撮影(マンモグラフィ)
乳がんの早期発見のために行われる検査で、乳房を圧迫して撮影し、腫瘍や石灰化の有無を調べます。乳房に直に触れて検査をするため、女性の診療放射線技師のニーズが高い業務です。
・消化管造影検査
がんなどの消化管の病気を発見するための検査です。X線を連続して照射し、バリウムが口から食道・胃・十二指腸へ流れていく様子を撮影します。
・血液造影検査
血管内の異常を調べる検査です。目的とする部位の近くにある動脈からカテーテルを入れ、造影剤を投与し、血管内部の状態を撮影します。
・CT検査
X線によって、体の断面・内臓・骨格・血管の3D画像を撮影する検査です。心臓・肝臓・腎臓などの疾患を発見するのに役立ちます。
・MRI検査
磁気共鳴画像診断装置と呼ばれる装置を使った検査で、CT撮影と同じく体の断面を3D画像として撮影できます。脳や血管などの疾患を早期発見するのに役立ちます。
・超音波検査(エコー)
腹部・乳房・乳腺・心臓・甲状腺などに超音波を照射し、返ってくる波を画像化する検査です。ほぼ全身の検査ができ、被ばくや痛みのリスクもありません。心筋梗塞や動脈硬化など、さまざまな疾患を発見できます。
・RI検査(核医学検査)
放射性医薬品を投与し、目的の臓器に集まった放射性物質から出る微量の放射線を撮影することで、臓器の形や働きを確認する検査です。位置を問わず全身を検査でき、他の検査で発見できなかった疾患を見つけるのに効果的です。
・骨密度検査
照射したX線の吸収量から骨密度を測定する検査です。かかとから超音波を当てて測定する方法もあります。
(2)放射線治療
放射線治療とは、リニアックという装置を使用し、高エネルギーのX線を患部に照射し、がん細胞を破壊する治療法です。
放射線治療は、手術・抗がん剤治療とならんでがんの三大療法とされており、ニーズの高い技術です。
(3)放射線機器管理・放射線被ばく管理
放射線機器が安全に使用できるよう、放射線機器の点検や品質管理を行うのも診療放射線技師の重要な業務です。
放射線被ばく管理とは、患者が浴びる放射線量を適切に管理・記録することです。放射線を使用した検査・治療のリスクを正しく把握し、メリットが上回る時にのみ放射線の照射を行います。
(4)その他の業務
医師の負担軽減などを目的に法律が改正され、診療放射線技師の業務範囲が広がりました。
2021年の法律改正では、「動脈路に造影剤注入装置を接続する行為」や「核医学検査のために静脈路に放射性医薬品を投与するための装置を接続する行為」などが新たにできるようになりました。
ただし、これらの行為を行うには、定められた研修の修了が必要です。
診療放射線技師のタイムスケジュールって?1日の流れを解説
診療放射線技師の1日の業務は、勤務先や担当部署によって異なります。総合病院に勤務している場合の一般的な流れは、下記の通りです。
【8:30 始業前の準備】
出勤後は、放射線機器の点検をします。点検後、当日の検査・治療スケジュールを確認します。
▼
【8:50 ミーティング】
診療時間になるまえに、チームで予定や注意事項などを簡単に確認します。
▼
【9:00 診察開始・午前の検査・治療】
胸部X線撮影・CT検査・MRI検査など、予約が入っている検査を進めます。医師からの指示に沿って撮影・画像処理をして、院内システムに画像を登録します。
患者に検査について説明・案内するのも診療放射線技師の仕事です。
▼
【13:00 休憩】
午前中と同じく、予約が入っている検査を進めます。予約以外にも検査依頼が来た場合、他のメンバーと協力して調整します。
▼
【17:00 検査終了】
検査が全て終了したら、機器を点検し、当直当番に申し送りをします。
当日の検査データを整理し、画像の所見や読影レポートを作成・確認します。
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【17:30】退勤
【8:30 始業前の準備】
出勤後は、放射線機器の点検をします。点検後、当日の検査・治療スケジュールを確認します。
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【8:50 ミーティング】
診療時間になるまえに、チームで予定や注意事項などを簡単に確認します。
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【9:00 診察開始・午前の検査・治療】
胸部X線撮影・CT検査・MRI検査など、予約が入っている検査を進めます。医師からの指示に沿って撮影・画像処理をして、院内システムに画像を登録します。
患者に検査について説明・案内するのも診療放射線技師の仕事です。
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【13:00 休憩】
午前中と同じく、予約が入っている検査を進めます。予約以外にも検査依頼が来た場合、他のメンバーと協力して調整します。
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【17:00 検査終了】
検査が全て終了したら、機器を点検し、当直当番に申し送りをします。
当日の検査データを整理し、画像の所見や読影レポートを作成・確認します。
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【17:30】退勤
国家資格だけじゃない?診療放射線技師に求められる資格・スキル
診療放射線技師として働くには、国家資格の取得が必須です。ここでは、さらにキャリアアップするために、求められる資格・スキルを紹介します。
診療放射線技師のステップアップにおすすめの資格を4つ紹介します。
・X線CT認定技師
診療に適した画像の提供スキルや患者の安全を重視したCT検査のスキルを証明する資格です。被ばく量の管理など、高度な専門知識が求められます。
・検診マンモグラフィ撮影認定診療放射線技師
マンモグラフィの知識・技術を証明できる資格です。資格保有者限定の求人も多く見られ、特に女性の診療放射線技師のキャリアアップにおすすめです。
・磁気共鳴(MRI)専門技術者
MRIの深い知識と高度な撮影スキルを証明できる資格です。需要は高いものの、研究実績などの厳しい受験要件があり、取得者は限られています。
そのため、取得すれば市場価値が大幅に上がります。
・放射線取扱主任者
医療機関や研究施設などで放射線機器の管理・監督をするために必要な国家資格です。病院など放射性同位元素や放射線発生装置を使用する場所では、放射線取扱主任者を1名以上配置するというルールがあります。
医師や歯科医師を選任することもできますが、できれば資格取得者を置くのが望ましいといわれています。そのため取得すると、転職活動で有利になります。
・コミュニケーションスキル
他の医療従事者や患者とのやり取りが多く発生するため、コミュニケーションスキルは必須です。放射線に不安感を持つ患者もいるので、丁寧な説明や心配りで安心してもらうのも重要な仕事です。
・ITスキル
業務で使用する医療機器の多くが、コンピューターによって制御されています。また医療のデジタル化に伴い、電子カルテに画像をアップロードするといった業務も増えており、IT全般の知見が必要です。
・高い学習意欲
医療は日々進歩しており、診療放射線技師が取り扱う機器も進化しています。新しい技術をキャッチアップするために、常に勉強が必要です。
例えば、近年はAIを画像診断に活用するシステムも増えており、AIへの理解があると、スムーズに業務を進められる場合も多いでしょう。
(1)主な資格
診療放射線技師のステップアップにおすすめの資格を4つ紹介します。
・X線CT認定技師
診療に適した画像の提供スキルや患者の安全を重視したCT検査のスキルを証明する資格です。被ばく量の管理など、高度な専門知識が求められます。
・検診マンモグラフィ撮影認定診療放射線技師
マンモグラフィの知識・技術を証明できる資格です。資格保有者限定の求人も多く見られ、特に女性の診療放射線技師のキャリアアップにおすすめです。
・磁気共鳴(MRI)専門技術者
MRIの深い知識と高度な撮影スキルを証明できる資格です。需要は高いものの、研究実績などの厳しい受験要件があり、取得者は限られています。
そのため、取得すれば市場価値が大幅に上がります。
・放射線取扱主任者
医療機関や研究施設などで放射線機器の管理・監督をするために必要な国家資格です。病院など放射性同位元素や放射線発生装置を使用する場所では、放射線取扱主任者を1名以上配置するというルールがあります。
医師や歯科医師を選任することもできますが、できれば資格取得者を置くのが望ましいといわれています。そのため取得すると、転職活動で有利になります。
(2)主なスキル
・コミュニケーションスキル
他の医療従事者や患者とのやり取りが多く発生するため、コミュニケーションスキルは必須です。放射線に不安感を持つ患者もいるので、丁寧な説明や心配りで安心してもらうのも重要な仕事です。
・ITスキル
業務で使用する医療機器の多くが、コンピューターによって制御されています。また医療のデジタル化に伴い、電子カルテに画像をアップロードするといった業務も増えており、IT全般の知見が必要です。
・高い学習意欲
医療は日々進歩しており、診療放射線技師が取り扱う機器も進化しています。新しい技術をキャッチアップするために、常に勉強が必要です。
例えば、近年はAIを画像診断に活用するシステムも増えており、AIへの理解があると、スムーズに業務を進められる場合も多いでしょう。
まとめ
診療放射線技師の主な仕事内容は、一般X線撮影・マンモグラフィ・CTなどの検査業務や放射線治療です。その他、放射線機器管理・放射線被ばく管理なども行います。
医療の分業化・専門化が進むにつれ、診療放射線技師が担う役割も大きくなっています。
診療放射線技師のステップアップにおすすめの資格は、X線CT認定技師や検診マンモグラフィ撮影認定診療放射線技師などです。
また、コミュニケーションスキル・ITスキル・高い学習意欲があれば、より活躍しやすいでしょう。
医療の分業化・専門化が進むにつれ、診療放射線技師が担う役割も大きくなっています。
診療放射線技師のステップアップにおすすめの資格は、X線CT認定技師や検診マンモグラフィ撮影認定診療放射線技師などです。
また、コミュニケーションスキル・ITスキル・高い学習意欲があれば、より活躍しやすいでしょう。
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