残業時間は平均どのくらい?多い場合の対処法は?
2024/08/22
2024/08/22
残業時間の多い・少ないは、働きやすさにおいて非常に重要な要素です。「どのぐらいの残業時間が普通なの?「残業時間を減らすにはどうすればよいの?」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか?
この記事では、日本人の平均残業時間や業界・職種別の平均残業時間について紹介し、さらに残業を減らす方法についても解説します。
この記事では、日本人の平均残業時間や業界・職種別の平均残業時間について紹介し、さらに残業を減らす方法についても解説します。
日本人の平均残業時間はどのくらい?他の国と比べて労働時間はどうなの?
最初に日本人の平均残業時間と他の国との労働時間の比較について紹介します。
厚生労働省が実施した「毎月勤労統計調査 令和5年確報」※1によると、2023年の全産業の残業時間の平均は1ヶ月あたり10時間です。同統計の1ヶ月あたりの平均出勤日数が17.6日なので、1日あたり約34分残業している計算になります。
フルタイムで働いている人の1月あたりの平均残業時間は13.8時間です。ただし、この統計データは会社が申告した残業時間のため、実際よりも少ない可能性があります。
※1参照:毎月勤労統計調査 令和5年確報|厚生労働省
「日本人は働きすぎ」という言葉を耳にしたことがある方も多いと思います。実際に他の国と比較して、日本の労働時間は長いのでしょうか?
経済協力開発機構(OECD)が発表した「世界の労働時間 国別ランキング・推移」※2によると、日本人の年間労働時間は1,611時間で世界31位です。
<2023年の年間労働時間TOP5>
アジア圏で1位の韓国の年間労働時間は1,872時間で9位にランクインしています。日本よりも250時間ほど多い計算です。
世界的に見ると日本は、そこまで労働時間が長いとはいえないでしょう。
※2参照:世界の労働時間 国別ランキング・推移|経済協力開発機構
(1)日本人の平均残業時間
厚生労働省が実施した「毎月勤労統計調査 令和5年確報」※1によると、2023年の全産業の残業時間の平均は1ヶ月あたり10時間です。同統計の1ヶ月あたりの平均出勤日数が17.6日なので、1日あたり約34分残業している計算になります。
フルタイムで働いている人の1月あたりの平均残業時間は13.8時間です。ただし、この統計データは会社が申告した残業時間のため、実際よりも少ない可能性があります。
※1参照:毎月勤労統計調査 令和5年確報|厚生労働省
(2)他の国との比較
「日本人は働きすぎ」という言葉を耳にしたことがある方も多いと思います。実際に他の国と比較して、日本の労働時間は長いのでしょうか?
経済協力開発機構(OECD)が発表した「世界の労働時間 国別ランキング・推移」※2によると、日本人の年間労働時間は1,611時間で世界31位です。
<2023年の年間労働時間TOP5>
順位 | 国名 | 1年あたりの労働時間 |
---|---|---|
1位 | コロンビア | 2,297時間 |
2位 | ペルー | 2,248時間 |
3位 | メキシコ | 2,207時間 |
4位 | コスタリカ | 2,171時間 |
5位 | チリ | 1,953時間 |
アジア圏で1位の韓国の年間労働時間は1,872時間で9位にランクインしています。日本よりも250時間ほど多い計算です。
世界的に見ると日本は、そこまで労働時間が長いとはいえないでしょう。
※2参照:世界の労働時間 国別ランキング・推移|経済協力開発機構
転職活動の参考に!業界・職種別の平均残業時間を紹介
平均残業時間は業界・職種によって異なります。業界・職種の平均残業時間を知ることで、より自分にあった働き方ができる転職先を見つけられます。
それぞれのデータを紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
厚生労働省が「毎月勤労統計調査」をもとに作成した「労働統計要覧」※3より、2021年の業界別の残業時間をランキングにまとめました。
情報通信業界・エネルギー業界・建設業界などの残業時間が多いことがわかります。
※3参照:労働統計要覧|厚生労働省
大手転職サイト「doda」が2024年に発表した「平均残業時間ランキング【91職種別】」※4より、職種別の平均残業時間のランキングを紹介します。
この調査では、厚生労働省の調査とは異なり全体の1ヶ月あたりの残業時間は21.9時間です。
<残業が多い職種ランキングTOP10>
広告などのクリエイティブ系の職種、建設関連の職種、営業系の職種の残業時間が多いことがわかります。
<残業が少ない職種ランキングTOP10>
全体的に事務系の職種は残業時間が短い傾向にあります。また、販売・接客・売り場担当の残業時間に対し、店長の残業時間は2倍以上あり、スタッフからステップアップすると残業時間が急激に伸びると考えられます。
※4参照:平均残業時間ランキング【91職種別】|doda
それぞれのデータを紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
(1)業界別の平均残業時間
厚生労働省が「毎月勤労統計調査」をもとに作成した「労働統計要覧」※3より、2021年の業界別の残業時間をランキングにまとめました。
順位 | 業界 | 1ヶ月あたりの残業時間 |
---|---|---|
1位 | 運輸業、郵便業 | 22.1時間 |
2位 | 情報通信業 | 15.5時間 |
3位 | 電気・ガス・熱供給・水道業 | 14.5時間 |
4位 | 建設業 | 13.8時間 |
5位 | 学術研究、専門・技術サービス業 | 13.7時間 |
6位 | 製造業 | 13.6時間 |
7位 | 金融業、保険業 | 11.7時間 |
8位 | 不動産業、物品賃貸業 | 11.5時間 |
9位 | 鉱業、採石業、砂利採取業 | 11.4時間 |
10位 | サービス業(他に分類されないもの) | 10.1時間 |
11位 | 教育、学習支援業 | 9.2時間 |
12位 | 複合サービス事業 | 8.3時間 |
13位 | 卸売業、小売業 | 7.0時間 |
14位 | 生活関連サービス業、娯楽業 | 5.3時間 |
15位 | 医療、福祉 | 4.6時間 |
16位 | 宿泊業、飲食サービス業 | 3.3時間 |
情報通信業界・エネルギー業界・建設業界などの残業時間が多いことがわかります。
※3参照:労働統計要覧|厚生労働省
(2)職種別の平均残業時間
大手転職サイト「doda」が2024年に発表した「平均残業時間ランキング【91職種別】」※4より、職種別の平均残業時間のランキングを紹介します。
この調査では、厚生労働省の調査とは異なり全体の1ヶ月あたりの残業時間は21.9時間です。
<残業が多い職種ランキングTOP10>
順位 | 職種 | 1ヶ月あたりの残業時間 |
---|---|---|
1位 | プロデューサー/ディレクター/プランナー(出版/広告/Web /映像関連) | 42.2時間 |
2位 | 設計監理/コンストラクションマネジメント | 39.1時間 |
3位 | 建築設計/デザイン/積算/測量 | 31.1時間 |
4位 | ITコンサルタント(アプリ) | 30.2時間 |
5位 | 店長 | 30.0時間 |
5位 | 人材サービスの営業 | 30.0時間 |
5位 | 施工管理 | 30.0時間 |
8位 | 不動産専門職 | 29.4時間 |
9位 | 小売/外食の営業 | 29.3時間 |
9位 | 医療機器メーカーの営業 | 29.3時間 |
広告などのクリエイティブ系の職種、建設関連の職種、営業系の職種の残業時間が多いことがわかります。
<残業が少ない職種ランキングTOP10>
順位 | 職種 | 1ヶ月あたりの残業時間 |
---|---|---|
1位 | 一般事務 | 10.6時間 |
2位 | 秘書/受付 | 11.4時間 |
3位 | 医療事務 | 12.0時間 |
4位 | 美容関連職(理美容/エステ/マッサージ) | 13.0時間 |
5位 | 営業事務 | 13.3時間 |
5位 | 経理事務/財務事務 | 13.3時間 |
7位 | 学術/メディカルサイエンスリエゾン | 13.5時間 |
8位 | 総務 | 13.8時間 |
9位 | 販売/接客/売り場担当 | 13.9時間 |
10位 | 薬事 | 14.0時間 |
全体的に事務系の職種は残業時間が短い傾向にあります。また、販売・接客・売り場担当の残業時間に対し、店長の残業時間は2倍以上あり、スタッフからステップアップすると残業時間が急激に伸びると考えられます。
※4参照:平均残業時間ランキング【91職種別】|doda
平均よりも残業時間が長い場合の対策って?おすすめ5選
平均よりも残業時間が長く、短くしたい場合はどうすればよいのでしょうか?主な方法を5つ紹介します。
仕事を効率化することで、残業時間を短縮できます。具体的なやり方は、自分のやるべき仕事を明確化し、優先順位をつけることです。
複数の難しい仕事を同時進行で行うと作業の精度が低下し、効率が大幅に下がってしまいます。順序をつけてひとつずつこなすことで効率的に仕事を進められ、時間を節約できます。
それぞれの業務に対してどのくらい時間がかかるか正確に見積もり、細分化して締め切りを設定しましょう。
時間の目安がはっきりすることで、時間を有効活用しようという意識が生まれ、作業効率が上がります。また、残業が発生しないタイムスケジュールを組みやすくなります。
締め切りを設けないと多くの人はだらだらと仕事をしてしまい、その結果、就業時間や納期ギリギリまで仕事がずれ込み、残業の原因となります。
残業が多いことを上司に相談し、業務内容の見直しや残業を減らす目標を設定しましょう。相談することで、現在の残業の状況を共有でき、チーム全体で残業削減に取り組むことができます。
自分ひとりでは業務効率化が難しくても、周囲のサポートを受けながらであれば効率化できる可能性があります。
「やる気がない」と思われるのではないかと心配かもしれませんが、今は働き方改革の影響で、多くの会社が、従業員の残業を減らしたいと考えています。前向きな改善案として提案すれば、評価に影響する可能性は低いでしょう。
優先順位をつけて仕事をする・業務ごとに締め切りを設定する・上司に相談するといった対策をしても残業時間が減らない場合は、転職するのも方法のひとつです。
平均残業時間が少ない業界・職種に転職するか、同業他社で残業時間が少ない職場に転職しましょう。
ただし、求人内容をチェックしても実際の残業時間が現状とかけ離れている場合も少なくありません。
より正確な残業時間を知るには、転職エージェントの利用がおすすめです。転職エージェントは、残業時間をはじめ、休日出勤の有無、離職率、会社や職場の文化など求人情報には掲載されていないリアルな情報を持っています。
残業時間を減らすために転職すると伝え、本当に残業が少ない仕事を紹介してもらいましょう。
特に医療業界専門の転職エージェントなど、業界や職種に特化した会社を選べば、よりリアルな情報が手に入ります。
(1)優先順位をつけて仕事をする
仕事を効率化することで、残業時間を短縮できます。具体的なやり方は、自分のやるべき仕事を明確化し、優先順位をつけることです。
複数の難しい仕事を同時進行で行うと作業の精度が低下し、効率が大幅に下がってしまいます。順序をつけてひとつずつこなすことで効率的に仕事を進められ、時間を節約できます。
(2)業務ごとに締め切りを設定する
それぞれの業務に対してどのくらい時間がかかるか正確に見積もり、細分化して締め切りを設定しましょう。
時間の目安がはっきりすることで、時間を有効活用しようという意識が生まれ、作業効率が上がります。また、残業が発生しないタイムスケジュールを組みやすくなります。
締め切りを設けないと多くの人はだらだらと仕事をしてしまい、その結果、就業時間や納期ギリギリまで仕事がずれ込み、残業の原因となります。
(3)上司に相談する
残業が多いことを上司に相談し、業務内容の見直しや残業を減らす目標を設定しましょう。相談することで、現在の残業の状況を共有でき、チーム全体で残業削減に取り組むことができます。
自分ひとりでは業務効率化が難しくても、周囲のサポートを受けながらであれば効率化できる可能性があります。
「やる気がない」と思われるのではないかと心配かもしれませんが、今は働き方改革の影響で、多くの会社が、従業員の残業を減らしたいと考えています。前向きな改善案として提案すれば、評価に影響する可能性は低いでしょう。
(4)転職する
優先順位をつけて仕事をする・業務ごとに締め切りを設定する・上司に相談するといった対策をしても残業時間が減らない場合は、転職するのも方法のひとつです。
平均残業時間が少ない業界・職種に転職するか、同業他社で残業時間が少ない職場に転職しましょう。
ただし、求人内容をチェックしても実際の残業時間が現状とかけ離れている場合も少なくありません。
より正確な残業時間を知るには、転職エージェントの利用がおすすめです。転職エージェントは、残業時間をはじめ、休日出勤の有無、離職率、会社や職場の文化など求人情報には掲載されていないリアルな情報を持っています。
残業時間を減らすために転職すると伝え、本当に残業が少ない仕事を紹介してもらいましょう。
特に医療業界専門の転職エージェントなど、業界や職種に特化した会社を選べば、よりリアルな情報が手に入ります。
まとめ
日本人の平均残業時間は1ヶ月あたり10時間です。日本の労働時間は世界的に見て特に長いとはいえません。
平均残業時間は業界や職種によって異なります。残業時間が多い業界は運輸業界・情報通信業界・エネルギー業界・建設業界などです。
残業時間が多い職種はクリエイティブ関連の職種や建設関連の職種、営業職です。一方、事務系の職種は残業時間が少ない傾向にあります。
残業時間を減らすには、仕事の効率化を図る・上司に相談するといった対策が有効です。それでも改善されない場合は、転職も視野に入れましょう。
業界や職種に特化した転職エージェントを活用することで、リアルな残業時間を知ることができ、納得のいく転職ができます。
平均残業時間は業界や職種によって異なります。残業時間が多い業界は運輸業界・情報通信業界・エネルギー業界・建設業界などです。
残業時間が多い職種はクリエイティブ関連の職種や建設関連の職種、営業職です。一方、事務系の職種は残業時間が少ない傾向にあります。
残業時間を減らすには、仕事の効率化を図る・上司に相談するといった対策が有効です。それでも改善されない場合は、転職も視野に入れましょう。
業界や職種に特化した転職エージェントを活用することで、リアルな残業時間を知ることができ、納得のいく転職ができます。
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