診断薬とは何?診断薬を取り扱う営業の仕事内容について解説
2023/12/18
2023/12/18
医療業界の営業職としては、医薬品情報を取り扱うMRや医療機器営業が広く知られています。しかし、それ以外にも医療業界で活躍する営業職があり、「診断薬」を取り扱う営業職もその1つです。診断薬を取り扱う営業はまだまだ知名度が低く、どんな職業か知らない人も多いのではないでしょうか。
この記事では、医療業界の営業職への転職を考えている人向けに、診断薬とは何か、診断薬を取り扱う営業の仕事内容や必要なスキルなどを紹介します。キャリアチェンジを検討する際に、ぜひ参考にしてください。
この記事では、医療業界の営業職への転職を考えている人向けに、診断薬とは何か、診断薬を取り扱う営業の仕事内容や必要なスキルなどを紹介します。キャリアチェンジを検討する際に、ぜひ参考にしてください。
診断薬とはそもそも何?どんな役割のある薬なのか解説
診断薬とは、病気の診断や臓器の機能検査など患者の身体の状態を調べるための検査で使われる薬品のことです。
診断薬は、一般的な医薬品のように病気を直接治すものではありません。しかし、診断薬を用いて正しい検査・診断を行うことで適切な治療や予防ができ、患者の生命や健康を守ることにつながります。
診断薬を使わないと見つからない病気やできない治療もあり、医療現場に欠かせないものです。
診断薬は大きく「体内診断薬」と「体外診断薬」の2つにわかれます。
体内診断薬とは、人間の身体に直接投与して診断に用いる薬のことです。投与後に体内に薬がどのように分布するか、時間の経過に伴い濃度がどのように変化していくかなどを検査することで、血流の状態や臓器の機能の把握や、がん・炎症・壊死などの異常の発見に役立ちます。
また、画像診断時に身体の中の血管・臓器・病気の部分の様子をわかりやすくする「造影剤」を使用することで、身体の異常を見つけやすくなります。
体内診断薬の代表的なものには、バリウムなどの造影剤、投与後に放出される放射線によって体内の状態を把握する「放射性医薬品」などがあります。
体外診断薬は、医薬品医療機器等法などにより、疾病の診断に使うための医薬品のうち人または動物に使用でき、身体に直接使用しないものと定められています。
体外診断薬の代表的なものとしては、血液検査や尿検査などに使われる「臨床検査薬」があります。新型コロナウイルスの抗原定性検査キットも体外診断薬の一種です。
その他、患者の遺伝子変異の有無を調べ治療薬の有効性を検査する「コンパニオン診断薬」など、さまざまな体外診断薬があります。
診断薬は、一般的な医薬品のように病気を直接治すものではありません。しかし、診断薬を用いて正しい検査・診断を行うことで適切な治療や予防ができ、患者の生命や健康を守ることにつながります。
診断薬を使わないと見つからない病気やできない治療もあり、医療現場に欠かせないものです。
診断薬は大きく「体内診断薬」と「体外診断薬」の2つにわかれます。
体内診断薬
体内診断薬とは、人間の身体に直接投与して診断に用いる薬のことです。投与後に体内に薬がどのように分布するか、時間の経過に伴い濃度がどのように変化していくかなどを検査することで、血流の状態や臓器の機能の把握や、がん・炎症・壊死などの異常の発見に役立ちます。
また、画像診断時に身体の中の血管・臓器・病気の部分の様子をわかりやすくする「造影剤」を使用することで、身体の異常を見つけやすくなります。
体内診断薬の代表的なものには、バリウムなどの造影剤、投与後に放出される放射線によって体内の状態を把握する「放射性医薬品」などがあります。
体外診断薬
体外診断薬は、医薬品医療機器等法などにより、疾病の診断に使うための医薬品のうち人または動物に使用でき、身体に直接使用しないものと定められています。
体外診断薬の代表的なものとしては、血液検査や尿検査などに使われる「臨床検査薬」があります。新型コロナウイルスの抗原定性検査キットも体外診断薬の一種です。
その他、患者の遺伝子変異の有無を調べ治療薬の有効性を検査する「コンパニオン診断薬」など、さまざまな体外診断薬があります。
診断薬を取り扱う営業ってどんな仕事?MRとの違い
診断薬を取り扱う営業の仕事内容や必要なスキル、MRとの違いについて解説します。
医療機関や検査センターを訪問し、臨床検査技師や医師などの医療従事者に自社の診断薬の薬品情報を提供し、導入につなげる仕事です。診断薬と医療機器をセットで提案するケースもあります。
新規顧客開拓では、自社の検査薬を導入していない医療機関や検査センターを訪問し、現場の課題をヒアリングして、導入による効果を説明することで成約を目指します。
既存顧客に対しては、定期的に訪問し運用面の課題解決をサポートして、更新を促します。
診断薬は検査の精度・スピードを左右する非常に重要なものです。また、コンパニオン診断薬のようにより質の高い治療につながる診断薬もあります。診断薬の医薬品情報を取り扱う営業は、多くの患者の生命や健康に貢献できるやりがいの大きな職種です。
クライアントの課題・悩みを解決でき、喜んでもらえた時の達成感もモチベーションにつながります。
臨床検査技師などの医療従事者に診断薬について説明する仕事なので、診断薬や関連する病気などについての専門知識は不可欠です。診断薬は日々進歩しているため、最先端の医学動向のキャッチアップも欠かせません。
その他、臨床検査技師などの医療従事者とよい関係を築くコミュニケーション能力、医療機関や検査センターのニーズや課題をくみとるヒアリング能力、ニーズや課題にあった施策を考える提案能力も必要です。
診断薬を取り扱う営業に転職するにあたって、理系のバックグラウンドは必須ではありませんが、大卒以上の学歴を求める企業が多い傾向にあります。また、医療機関などに訪問するため運転免許証はほぼ必須です。
医療業界の営業経験者、特にMR経験者は、医療・医薬品の知識や医療現場への理解など必要なスキルを備えていることが多く、転職市場で高く評価されます。
MR(Medical Representatives)は、日本語で「医薬情報担当者」を意味し、病気やケガの治療に使用する医薬品の情報を医療従事者に正しく伝え、契約につなげる役割を担っています。
診断薬を取り扱う営業は、MRと共通点の多い仕事で、医療機関に対し製品情報を提供して導入につなげる点はMRと変わりません。主な違いとして、商材の違い・商談相手の違い・営業スタイルの違いがあります。
・商材の違い
MRは治療に使う医薬品を取り扱うのに対し、診断薬を取り扱う点が異なります。
・商談相手
MRの商談相手は医療機関で働く医師がメインですが、診断薬を取り扱う営業は医療機関や検査センターに勤務する臨床検査技師と商談するケースが多い傾向にあります。
・営業スタイル
MRの営業活動は、厚生労働省が作成した、医療用医薬品のプロモーションを規制する「医療用医薬品の販売情報提供活動に関するガイドライン」で規制されています。診断薬を取り扱う営業職については、ガイドラインがなく、比較的自由なスタイルで営業活動を行えます。
仕事内容
医療機関や検査センターを訪問し、臨床検査技師や医師などの医療従事者に自社の診断薬の薬品情報を提供し、導入につなげる仕事です。診断薬と医療機器をセットで提案するケースもあります。
新規顧客開拓では、自社の検査薬を導入していない医療機関や検査センターを訪問し、現場の課題をヒアリングして、導入による効果を説明することで成約を目指します。
既存顧客に対しては、定期的に訪問し運用面の課題解決をサポートして、更新を促します。
診断薬は検査の精度・スピードを左右する非常に重要なものです。また、コンパニオン診断薬のようにより質の高い治療につながる診断薬もあります。診断薬の医薬品情報を取り扱う営業は、多くの患者の生命や健康に貢献できるやりがいの大きな職種です。
クライアントの課題・悩みを解決でき、喜んでもらえた時の達成感もモチベーションにつながります。
必要なスキル
臨床検査技師などの医療従事者に診断薬について説明する仕事なので、診断薬や関連する病気などについての専門知識は不可欠です。診断薬は日々進歩しているため、最先端の医学動向のキャッチアップも欠かせません。
その他、臨床検査技師などの医療従事者とよい関係を築くコミュニケーション能力、医療機関や検査センターのニーズや課題をくみとるヒアリング能力、ニーズや課題にあった施策を考える提案能力も必要です。
診断薬を取り扱う営業に転職するにあたって、理系のバックグラウンドは必須ではありませんが、大卒以上の学歴を求める企業が多い傾向にあります。また、医療機関などに訪問するため運転免許証はほぼ必須です。
医療業界の営業経験者、特にMR経験者は、医療・医薬品の知識や医療現場への理解など必要なスキルを備えていることが多く、転職市場で高く評価されます。
MRとの違い
MR(Medical Representatives)は、日本語で「医薬情報担当者」を意味し、病気やケガの治療に使用する医薬品の情報を医療従事者に正しく伝え、契約につなげる役割を担っています。
診断薬を取り扱う営業は、MRと共通点の多い仕事で、医療機関に対し製品情報を提供して導入につなげる点はMRと変わりません。主な違いとして、商材の違い・商談相手の違い・営業スタイルの違いがあります。
・商材の違い
MRは治療に使う医薬品を取り扱うのに対し、診断薬を取り扱う点が異なります。
・商談相手
MRの商談相手は医療機関で働く医師がメインですが、診断薬を取り扱う営業は医療機関や検査センターに勤務する臨床検査技師と商談するケースが多い傾向にあります。
・営業スタイル
MRの営業活動は、厚生労働省が作成した、医療用医薬品のプロモーションを規制する「医療用医薬品の販売情報提供活動に関するガイドライン」で規制されています。診断薬を取り扱う営業職については、ガイドラインがなく、比較的自由なスタイルで営業活動を行えます。
臨床検査薬を取り扱うDMRって?認定制度についても解説
診断薬のなかでも臨床検査薬を取り扱う営業を、「DMR」といいます。DMRとは、「臨床検査薬情報担当者」の略称で、「臨床検査薬(Diagnostics)」「医療情報(Medical information)」「提供する者(Representatives) 」の頭文字が由来です。
DMRは、臨床検査薬の製造販売を行う企業に所属し、臨床検査薬に関する情報を臨床検査技師などの医療従事者に提供することで、臨床検査薬の正しい使用と普及を目指します。また、医療現場から臨床検査薬の有効性・安全性に関する情報を収集し、会社にフィードバックするのも重要な仕事です。
DMRには、一般社団法人日本臨床検査薬協会が運営する認定制度があります。教育研修後、認定試験に合格すると認定証が交付されます。一般社団法人日本臨床検査薬協会に登録しているDMRは、2023年7月時点で約6,800名です。また、5年ごとの更新では一定の条件を満たす必要があります。
DMRとして活動するうえで必須ではありませんが、DMRに必要な知識・スキルがあることを客観的に証明できるので、積極的に取得しましょう。
DMRは、臨床検査薬の製造販売を行う企業に所属し、臨床検査薬に関する情報を臨床検査技師などの医療従事者に提供することで、臨床検査薬の正しい使用と普及を目指します。また、医療現場から臨床検査薬の有効性・安全性に関する情報を収集し、会社にフィードバックするのも重要な仕事です。
DMRには、一般社団法人日本臨床検査薬協会が運営する認定制度があります。教育研修後、認定試験に合格すると認定証が交付されます。一般社団法人日本臨床検査薬協会に登録しているDMRは、2023年7月時点で約6,800名です。また、5年ごとの更新では一定の条件を満たす必要があります。
DMRとして活動するうえで必須ではありませんが、DMRに必要な知識・スキルがあることを客観的に証明できるので、積極的に取得しましょう。
まとめ
診断薬とは、病気の診断や内臓の機能を確認するために行う検査に使用する薬品のことです。医薬品情報を提供するMRのように、診断薬の情報を取り扱う営業も存在します。
診断薬の情報を取り扱う営業は、医療機関や検査センターを訪問し、臨床検査技師をはじめとする医療従事者に診断薬の情報を提供し、契約につなげる仕事です。
診断薬や医学に関する専門知識やコミュニケーション能力、ヒアリング能力、提案能力が求められます。
診断薬のなかでも特に臨床検査薬の薬品情報を取り扱う営業を「DMR」といい、認定制度も設けられています。
診断薬を取り扱う営業は、MRや医療機器営業ほど求人数が多くありません。一般的な転職サイトよりも、医療業界に特化した転職サイトの方が求人を見つけやすいので、興味がある人はぜひチェックしてみましょう。
診断薬の情報を取り扱う営業は、医療機関や検査センターを訪問し、臨床検査技師をはじめとする医療従事者に診断薬の情報を提供し、契約につなげる仕事です。
診断薬や医学に関する専門知識やコミュニケーション能力、ヒアリング能力、提案能力が求められます。
診断薬のなかでも特に臨床検査薬の薬品情報を取り扱う営業を「DMR」といい、認定制度も設けられています。
診断薬を取り扱う営業は、MRや医療機器営業ほど求人数が多くありません。一般的な転職サイトよりも、医療業界に特化した転職サイトの方が求人を見つけやすいので、興味がある人はぜひチェックしてみましょう。
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