看護師から治験コーディネーターに!仕事内容やメリット・デメリットを紹介
2023/10/26
2023/10/26
「治験コーディネーター」は、新薬開発に欠かせない治験のスムーズな進行を支える仕事です。看護師としての知識・スキルを活かせ、ワークライフバランスが取れた働き方ができることから、注目されている転職先です。
しかし、治験コーディネーターは看護師とは仕事内容が大きく異なるため「どんな業務をするのか想像できない」「働き方がわからず不安」といった理由で、転職に踏み出せない人も多いのではないでしょうか。
この記事では、治験コーディネーターに興味のある看護師向けに、仕事内容や転職するメリット・デメリットを解説します。
しかし、治験コーディネーターは看護師とは仕事内容が大きく異なるため「どんな業務をするのか想像できない」「働き方がわからず不安」といった理由で、転職に踏み出せない人も多いのではないでしょうか。
この記事では、治験コーディネーターに興味のある看護師向けに、仕事内容や転職するメリット・デメリットを解説します。
新薬開発をサポートする重要な職業!治験コーディネーターの仕事内容とは
最初に治験コーディネーターの概要と仕事の内容について解説します。
治験コーディネーターとは、治験がスムーズに進むようサポートする仕事です。治験とは、医薬品の人間への効果や安全性を確かめるために欠かせない臨床試験を指します。
治験コーディネーターの働き方は、大きく分けて2パターンあります。1つ目は、医療機関に所属し院内治験コーディネーターとして働くパターン。2つ目は、医療機関での治験をサポートする「SMO(治験施設支援機関)」に所属し、治験を実施する医療機関に派遣されるパターンです。
治験コーディネーターの仕事内容を、治験準備・治験実施中・治験終了後の3段階にわけて解説します。
・治験準備
法律に基づいた治験準備をするために、製薬会社の担当者から治療実施計画書について説明を受け、治験業務のフローや症例管理に必要な資料を作成します。
治験を担当する医師・治験コーディネーター・看護師・臨床検査技師など治験関係者への説明や役割分担のためのミーティングに参加し、進行のサポートを行います。
検査機器類の管理や治験参加者を受け入れる準備も治験コーディネーターの仕事です。
・治験実施時
治験参加者を募集し、治験に必要な条件を満たす人を選別します。治験を担当する医師が治験参加者に事前説明を行う場への同席や治験の説明文書・同意書作成のサポートも行います。
来院・投薬・検査のスケジュール管理や服薬状況の確認、治験中に起きた好ましくない変化である「有害事象」のチェックなど、治験参加者の対応全般も担当業務です。
さらに、製薬会社に提出する「症例報告書」の作成なども行います。
・治験終了時
治験の全てのプロセスが終了した後に「治験終了報告書」を作成します。治験終了報告書には、実施症例数や治験結果の概要など治験に関するさまざまなデータがまとまっています。
作成した治験終了報告書は、治験を担当する医師のチェックを経て、治験を実施している医療機関の院長に提出します。
治験コーディネーターとは
治験コーディネーターとは、治験がスムーズに進むようサポートする仕事です。治験とは、医薬品の人間への効果や安全性を確かめるために欠かせない臨床試験を指します。
治験コーディネーターの働き方は、大きく分けて2パターンあります。1つ目は、医療機関に所属し院内治験コーディネーターとして働くパターン。2つ目は、医療機関での治験をサポートする「SMO(治験施設支援機関)」に所属し、治験を実施する医療機関に派遣されるパターンです。
治験コーディネーターの仕事内容
治験コーディネーターの仕事内容を、治験準備・治験実施中・治験終了後の3段階にわけて解説します。
・治験準備
法律に基づいた治験準備をするために、製薬会社の担当者から治療実施計画書について説明を受け、治験業務のフローや症例管理に必要な資料を作成します。
治験を担当する医師・治験コーディネーター・看護師・臨床検査技師など治験関係者への説明や役割分担のためのミーティングに参加し、進行のサポートを行います。
検査機器類の管理や治験参加者を受け入れる準備も治験コーディネーターの仕事です。
・治験実施時
治験参加者を募集し、治験に必要な条件を満たす人を選別します。治験を担当する医師が治験参加者に事前説明を行う場への同席や治験の説明文書・同意書作成のサポートも行います。
来院・投薬・検査のスケジュール管理や服薬状況の確認、治験中に起きた好ましくない変化である「有害事象」のチェックなど、治験参加者の対応全般も担当業務です。
さらに、製薬会社に提出する「症例報告書」の作成なども行います。
・治験終了時
治験の全てのプロセスが終了した後に「治験終了報告書」を作成します。治験終了報告書には、実施症例数や治験結果の概要など治験に関するさまざまなデータがまとまっています。
作成した治験終了報告書は、治験を担当する医師のチェックを経て、治験を実施している医療機関の院長に提出します。
ワークライフバランスが取りやすい!治験コーディネーターに転職するメリット
看護師が治験コーディネーターに転職する主なメリットを解説します。
治験コーディネーターは基本的に夜勤がありません。突発的な業務が発生した場合など、残業や休日出勤が発生するケースもありますが、一般的な看護師よりは規則的なスケジュールで働けるでしょう。
そのため、子育てなどプライベートと両立しやすく、転職によってワークライフバランスの改善が期待できます。
担当業務にもよりますが、看護師は1日中動き回るうえに力仕事もあるので体力勝負です。しかし、治験コーディネーターは書類作成などのデスクワークがメインなので、転職後は体力的な負担が大幅に軽減されます。
治験コーディネーターに転職後は、医薬品や関連する法律などの勉強が必要です。しかし、症例など看護師時代に身に付けた医療知識を活かせる場面が多々あります。
また、治験参加者やその家族へのフォローが必要な場合が多く、看護師として患者や家族と接した経験を活かせるでしょう。
新薬開発が成功すれば、これまで治療が難しかった疾患を治せるようになる、より副作用が少なく効果の高い医薬品を使えるようになるなどの変化が起き、多くの患者を救えます。
「病気の人をサポートしたい」という思いを持って看護師になった人にとっては、非常にやりがいのある仕事といえるでしょう。
最先端の治験に関わるため、常に新しいものに触れたい人にとっては刺激が多く、やりがいのある仕事です。
特にSMOの場合は、様々な医療機関に出向き、医師などの医療従事者や治験参加者と関わります。看護師としてずっと同じ病棟で働くよりも、新鮮な気持ちで仕事ができると感じる人も少なくありません。
ワークライフバランスが取りやすい
治験コーディネーターは基本的に夜勤がありません。突発的な業務が発生した場合など、残業や休日出勤が発生するケースもありますが、一般的な看護師よりは規則的なスケジュールで働けるでしょう。
そのため、子育てなどプライベートと両立しやすく、転職によってワークライフバランスの改善が期待できます。
体力的な負担を軽減できる
担当業務にもよりますが、看護師は1日中動き回るうえに力仕事もあるので体力勝負です。しかし、治験コーディネーターは書類作成などのデスクワークがメインなので、転職後は体力的な負担が大幅に軽減されます。
看護師としての知識・経験を活かせる
治験コーディネーターに転職後は、医薬品や関連する法律などの勉強が必要です。しかし、症例など看護師時代に身に付けた医療知識を活かせる場面が多々あります。
また、治験参加者やその家族へのフォローが必要な場合が多く、看護師として患者や家族と接した経験を活かせるでしょう。
医薬品の進歩に貢献できる
新薬開発が成功すれば、これまで治療が難しかった疾患を治せるようになる、より副作用が少なく効果の高い医薬品を使えるようになるなどの変化が起き、多くの患者を救えます。
「病気の人をサポートしたい」という思いを持って看護師になった人にとっては、非常にやりがいのある仕事といえるでしょう。
刺激が多く飽きない
最先端の治験に関わるため、常に新しいものに触れたい人にとっては刺激が多く、やりがいのある仕事です。
特にSMOの場合は、様々な医療機関に出向き、医師などの医療従事者や治験参加者と関わります。看護師としてずっと同じ病棟で働くよりも、新鮮な気持ちで仕事ができると感じる人も少なくありません。
給料が下がる場合も?治験コーディネーターに転職するデメリット
看護師から治験コーディネーターへの転職は、ワークライフバランスの面などメリットが多い反面、気をつけるべきデメリットもあります。
厚生労働省が運営する職業情報提供サイト「job tag」によると、看護師の年収の508.1万円
であるのに対し、治験コーディネーターの年収の全国平均は443.3万円と、50万円以上開きがあります。
治験コーディネーターに転職すると基本的に夜勤はないので、夜勤手当で高収入を得ていた看護師の場合は、大幅に年収が下がる場合があります。
ただし、昇給率は治験コーディネーターの方が高く、月給の約1~2%、月給30万円の人であれば3,000~6,000円昇給する場合が一般的です。医療機関で働く看護師の、1年間の昇給金額は1,000~3,000円なので、キャリアを積むことで給料が逆転する可能性もあります。
治験コーディネーターは、関係者への説明資料や症例報告書など書類作成が多い仕事です。デスクワークが苦手だと、業務が滞ったりストレスを感じたりするケースが少なくありません。
ずっと看護師として働いてきて事務作業の経験があまりない場合は、WordやExcelなどオフィスソフトの使い方を事前に勉強することをおすすめします。PCスキルの向上はもちろん、デスクワークが向いているかを見極める材料になるからです。
治験コーディネーターは、採血などの看護や介助は一切行いません。そのため、治験コーディネーターとして働いている間は、看護師としてのスキルを伸ばすのは難しいでしょう。
再び看護師として働く場合、ブランクを取り戻すのに苦労するかもしれません。
SMOに勤務する治験コーディネーターは、医療機関に派遣されて仕事をするため、スタッフとの連携や関係性構築に苦労するケースが少なくありません。
部外者として気を遣う場面もたくさんあり、担当する医療機関が変わるたびに、一から関係性を築く必要があります。同じ病院内で勤務を続ける看護師時代とは違ったコミュニケーション能力が求められるでしょう。
給料が下がる場合がある
厚生労働省が運営する職業情報提供サイト「job tag」によると、看護師の年収の508.1万円
であるのに対し、治験コーディネーターの年収の全国平均は443.3万円と、50万円以上開きがあります。
治験コーディネーターに転職すると基本的に夜勤はないので、夜勤手当で高収入を得ていた看護師の場合は、大幅に年収が下がる場合があります。
ただし、昇給率は治験コーディネーターの方が高く、月給の約1~2%、月給30万円の人であれば3,000~6,000円昇給する場合が一般的です。医療機関で働く看護師の、1年間の昇給金額は1,000~3,000円なので、キャリアを積むことで給料が逆転する可能性もあります。
事務作業が多い
治験コーディネーターは、関係者への説明資料や症例報告書など書類作成が多い仕事です。デスクワークが苦手だと、業務が滞ったりストレスを感じたりするケースが少なくありません。
ずっと看護師として働いてきて事務作業の経験があまりない場合は、WordやExcelなどオフィスソフトの使い方を事前に勉強することをおすすめします。PCスキルの向上はもちろん、デスクワークが向いているかを見極める材料になるからです。
看護師としてのスキルを伸ばせない
治験コーディネーターは、採血などの看護や介助は一切行いません。そのため、治験コーディネーターとして働いている間は、看護師としてのスキルを伸ばすのは難しいでしょう。
再び看護師として働く場合、ブランクを取り戻すのに苦労するかもしれません。
医療機関のスタッフと関係性を築くのが大変である
SMOに勤務する治験コーディネーターは、医療機関に派遣されて仕事をするため、スタッフとの連携や関係性構築に苦労するケースが少なくありません。
部外者として気を遣う場面もたくさんあり、担当する医療機関が変わるたびに、一から関係性を築く必要があります。同じ病院内で勤務を続ける看護師時代とは違ったコミュニケーション能力が求められるでしょう。
まとめ
治験コーディネーターは、治験が安全・スムーズに進行できるよう、医師などの医療機関の関係者や製薬会社、治験参加者の間で調整を行う仕事です。
看護師から治験コーディネーターへの転職は、ワークライフバランスが改善する・体力的な負担を軽減できる・看護師としての知識や経験を活かせるなどメリットが多数あります。
ただし、給料が下がる場合がある・事務作業が多いなどのデメリットもあるので、自分の適性や目指すキャリアに合っているかしっかり検討しましょう。
治験コーディネーターの求人を探す場合は、医療業界専門の転職サイトを使うと効率的です。治験コーディネーターは高度な専門性が求められる仕事なので、一般の転職サイトでなく医療業界に特化したサイトで求人を掲載するケースが多い傾向にあります。
看護師から治験コーディネーターへの転職は、ワークライフバランスが改善する・体力的な負担を軽減できる・看護師としての知識や経験を活かせるなどメリットが多数あります。
ただし、給料が下がる場合がある・事務作業が多いなどのデメリットもあるので、自分の適性や目指すキャリアに合っているかしっかり検討しましょう。
治験コーディネーターの求人を探す場合は、医療業界専門の転職サイトを使うと効率的です。治験コーディネーターは高度な専門性が求められる仕事なので、一般の転職サイトでなく医療業界に特化したサイトで求人を掲載するケースが多い傾向にあります。
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