保健師とはどんな職業なの?仕事内容などを解説!
2022/12/13
2022/12/13
「保健師」は病気の予防やメンタルケアなどを通して、多くの人の健康を守る職業です。公務員として活躍する保健師が多いイメージですが、近年は病院・学校・一般企業に勤める人も増えつつあります。また、看護師のキャリアアップの選択肢としても知られています。
この記事では、保健師がどんな職業なのか、仕事内容・なり方などさまざまな面から解説します。
この記事では、保健師がどんな職業なのか、仕事内容・なり方などさまざまな面から解説します。
そもそも保健師とはどんな仕事なの?看護師とは何が違うの?
ここでは、保健師の概要や看護師との違いについて解説します。
(1)保健師とはどんな仕事なのか
保健師は、保健指導を行い、人々の病気の予防や健康維持をサポートする医療専門職です。
主に市町村や保健所といった自治体に勤務し、健康相談や乳児検診を実施したり、イベントなど生活習慣病や感染症などの啓蒙活動をしたりと、幅広い業務に携わります。
行政機関だけでなく、病院・一般企業・学校で、コミュニティ全体の健康をサポートする保健師も少なくありません。少子高齢化やメタボリックシンドロームなど、日本社会が抱える健康問題に取り組む重要な職業です。
2015年に実施された国勢調査では、保健師の就業者は全国に39,530人おり、うち男性は820人です。保健師の約98%が女性です。
保健師に圧倒的に女性が多い理由は、看護師と同じくずっと女性の仕事だと見なされてきたからです。1993年に法律が改正され、男性も保健師になれるようになりましたが、まだまだ男性保健師の数は非常に少ないといえます。
(2)保健師と看護師の違いとは
保健師と看護師の最大の違いは、看護師は病気やケガになった後の「治療」をサポートする職業であるのに対し、保健師は病気やケガにならないようにする「予防医療」に携わる職業です。
そのため、看護師の主な勤務先は病院などの医療機関ですが、保健師の多くは保健所や健診センターといった行政機関に勤務しています。また、看護師の支援対象は医療機関の患者が主ですが、保健師は地域住民全体を支援する場合が多いといえるでしょう。
(1)保健師とはどんな仕事なのか
保健師は、保健指導を行い、人々の病気の予防や健康維持をサポートする医療専門職です。
主に市町村や保健所といった自治体に勤務し、健康相談や乳児検診を実施したり、イベントなど生活習慣病や感染症などの啓蒙活動をしたりと、幅広い業務に携わります。
行政機関だけでなく、病院・一般企業・学校で、コミュニティ全体の健康をサポートする保健師も少なくありません。少子高齢化やメタボリックシンドロームなど、日本社会が抱える健康問題に取り組む重要な職業です。
2015年に実施された国勢調査では、保健師の就業者は全国に39,530人おり、うち男性は820人です。保健師の約98%が女性です。
保健師に圧倒的に女性が多い理由は、看護師と同じくずっと女性の仕事だと見なされてきたからです。1993年に法律が改正され、男性も保健師になれるようになりましたが、まだまだ男性保健師の数は非常に少ないといえます。
(2)保健師と看護師の違いとは
保健師と看護師の最大の違いは、看護師は病気やケガになった後の「治療」をサポートする職業であるのに対し、保健師は病気やケガにならないようにする「予防医療」に携わる職業です。
そのため、看護師の主な勤務先は病院などの医療機関ですが、保健師の多くは保健所や健診センターといった行政機関に勤務しています。また、看護師の支援対象は医療機関の患者が主ですが、保健師は地域住民全体を支援する場合が多いといえるでしょう。
保健師の主な勤務先と仕事内容とは?職場ごとの違いとは
厚生労働省が発表した「令和2年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」によると、保健師の54.8%が市町村に、15.3%が保健所に勤務しています。
その他、都道府県に勤務する保健師の割合は2.6%なので、保健師の約7割が行政機関で働いているとわかります。その他、病院勤務が6.4%、診療所が4.1%、一般企業が6.8%という結果が出ました。
保健師の仕事内容は職場によって異なるため、就業場所別に内容を解説します。
(1)行政
行政で働く「行政保健師」は、地域の保健センターや保健所など行政が管轄する施設に勤務する保健師です。乳幼児から高齢者まで幅広い世代の地域住民を対象に、健康維持・増進をサポートします。行政で働く保健師は勤務先によって、大きく3つにわかれます。
・市町村または都道府県の本庁
地域全体の健康維持・増進のための企画・調整・施策立案を実施します。
・保健センター―
乳幼児健診をはじめとする母子保健や老人保健を中心に、地域の健康づくりをサポートします。
・保健所
保健所は都道府県や特別区などに設置された施設で、保健師はより広いエリアを対象に専門性の高い業務に携わります。主な業務は、地域の健康に関する現状・課題の調査の実施と、結果に基づいた事業の立案・運営です。
(2)医療機関
病院やクリニックに勤務する保健師は「病院保健師」と呼ばれ、主に保健指導室(健診センター)や地域連携室で活躍する職種です。
保健指導室では、各種検診や人間ドックを担当し、保健指導を通して健康的な生活習慣へ改善するサポートをします。
地域連携室で働く保健師は、退院予定の患者とその家族の相談に乗り、退院後の生活に向け、行政・ケアマネージャー・担当医などと連携して、支援計画を立案します。
病院保健師は、看護師の一員として患者の看護を担当する場合も少なくありません。
(3)一般企業
一般企業に勤める保健師は「産業保健師」と呼ばれ、産業医や衛生管理者と連携し、従業員の心身の健康管理に携わります。
定期健診のデータ管理・健診後のフォロー・健康に関する情報発信など、幅広く従業員の健康をサポートします。近年はメンタルヘルスケアも重要視されており、ストレスチェックの実施・フォロー・心療内科の紹介も重要な業務です。
(4)学校
学校に勤務する「学校保健師」は、保健室に常駐し、体調不良・ケガの応急処置や定期健診の計画・運営などを実施し、生徒や教職員の健康管理をします。
保健だよりなどを通して生徒が健康を守れるよう啓蒙する、心身の悩みについて相談にのるといった業務も担当します。
ただし、学校保健師として働けるのは大学や専門学校、私立の小学校・中学校・高校のみです。養護教諭の免許状がないと、公立の小学校・中学校・高校の保健室では働けません。
その他、都道府県に勤務する保健師の割合は2.6%なので、保健師の約7割が行政機関で働いているとわかります。その他、病院勤務が6.4%、診療所が4.1%、一般企業が6.8%という結果が出ました。
保健師の仕事内容は職場によって異なるため、就業場所別に内容を解説します。
(1)行政
行政で働く「行政保健師」は、地域の保健センターや保健所など行政が管轄する施設に勤務する保健師です。乳幼児から高齢者まで幅広い世代の地域住民を対象に、健康維持・増進をサポートします。行政で働く保健師は勤務先によって、大きく3つにわかれます。
・市町村または都道府県の本庁
地域全体の健康維持・増進のための企画・調整・施策立案を実施します。
・保健センター―
乳幼児健診をはじめとする母子保健や老人保健を中心に、地域の健康づくりをサポートします。
・保健所
保健所は都道府県や特別区などに設置された施設で、保健師はより広いエリアを対象に専門性の高い業務に携わります。主な業務は、地域の健康に関する現状・課題の調査の実施と、結果に基づいた事業の立案・運営です。
(2)医療機関
病院やクリニックに勤務する保健師は「病院保健師」と呼ばれ、主に保健指導室(健診センター)や地域連携室で活躍する職種です。
保健指導室では、各種検診や人間ドックを担当し、保健指導を通して健康的な生活習慣へ改善するサポートをします。
地域連携室で働く保健師は、退院予定の患者とその家族の相談に乗り、退院後の生活に向け、行政・ケアマネージャー・担当医などと連携して、支援計画を立案します。
病院保健師は、看護師の一員として患者の看護を担当する場合も少なくありません。
(3)一般企業
一般企業に勤める保健師は「産業保健師」と呼ばれ、産業医や衛生管理者と連携し、従業員の心身の健康管理に携わります。
定期健診のデータ管理・健診後のフォロー・健康に関する情報発信など、幅広く従業員の健康をサポートします。近年はメンタルヘルスケアも重要視されており、ストレスチェックの実施・フォロー・心療内科の紹介も重要な業務です。
(4)学校
学校に勤務する「学校保健師」は、保健室に常駐し、体調不良・ケガの応急処置や定期健診の計画・運営などを実施し、生徒や教職員の健康管理をします。
保健だよりなどを通して生徒が健康を守れるよう啓蒙する、心身の悩みについて相談にのるといった業務も担当します。
ただし、学校保健師として働けるのは大学や専門学校、私立の小学校・中学校・高校のみです。養護教諭の免許状がないと、公立の小学校・中学校・高校の保健室では働けません。
看護師免許と同時受験することも可能!保健師になる方法とは?
保健師になるには、保健師免許が必須です。保健師免許を取得するには、看護師国家試験と保健師国家試験どちらも合格する必要があります。
保健師免許取得までの道のりを「看護師免許を持っている場合」と「看護師免許を持っていない場合」に分けて解説します。
(1)看護師免許を持っている場合
看護師免許を持っている人が保健師国家試験を受験するには、大学院の修士課程への進学、大学の3年次編入、大学・短大の保健師専攻科または専門学校の保健師学科への進学などにより、1年以上の保健師養成課程を修了する必要があります。
(2)看護師免許を持っていない
看護師免許を持っていない場合、最も短期間で保健師免許を取得するルートは、保健師養成課程のある大学または4年生の専門学校に進学し看護師と保健師の国家試験を同じ年に受験する方法です。
保健師養成課程のある学校の多くが選択制を採用しており、定員に対して希望者が多い場合は選抜検査が行われるため、狭い門といえるでしょう。また、一般の看護学生よりも勉強量は大幅に増えます。
たとえ保健師国家試験に合格しても、看護師国家試験が不合格の場合、保健師免許を取得できません。次の年以降に看護師国家試験に合格して、はじめて保健師として働けます。
保健師免許取得までの道のりを「看護師免許を持っている場合」と「看護師免許を持っていない場合」に分けて解説します。
(1)看護師免許を持っている場合
看護師免許を持っている人が保健師国家試験を受験するには、大学院の修士課程への進学、大学の3年次編入、大学・短大の保健師専攻科または専門学校の保健師学科への進学などにより、1年以上の保健師養成課程を修了する必要があります。
(2)看護師免許を持っていない
看護師免許を持っていない場合、最も短期間で保健師免許を取得するルートは、保健師養成課程のある大学または4年生の専門学校に進学し看護師と保健師の国家試験を同じ年に受験する方法です。
保健師養成課程のある学校の多くが選択制を採用しており、定員に対して希望者が多い場合は選抜検査が行われるため、狭い門といえるでしょう。また、一般の看護学生よりも勉強量は大幅に増えます。
たとえ保健師国家試験に合格しても、看護師国家試験が不合格の場合、保健師免許を取得できません。次の年以降に看護師国家試験に合格して、はじめて保健師として働けます。
保健師のリアルな実態とは?メリットや給料について解説
保健師のメリットや給料は以下の通りです。
(1)保健師のメリット
保健師として働くメリットとして、社会貢献性が高くやりがいのある点があげられます。年齢などの属性を問わず、多くの人の病気やケガを予防する仕事なので、たくさんの人の役に立て、高いモチベーションを持って働けます。
また、基本日勤のみで夜勤はなく、企業や学校に勤める場合はカレンダー通りの休日の場合も多いのもメリットです。残業も少なく、看護師と比べてワークライフバランスが取りやすい傾向にあります。
(2)保健師の給料
厚生労働省が発表した「令和3年賃金構造基本統計調査」によると、保健師の年収の全国平均は480.7万円です。
年齢・経験年数・勤務先によりますが、年収300万〜500万円くらいが相場です。勤務先が大企業の場合が多い産業保健師は、企業の全社員の平均年収が高いため、高年収を得やすいでしょう。
【まとめ】
保健師は、病気の予防やメンタルケアなどを通して、多くの人の健康を守る医療専門職です。保健所などの行政を中心に、病院・企業・学校などで活躍しています。
保健師になるには、保健師国家試験と看護師国家試験どちらも合格し、保健師免許を取得する必要があります。
保健師のメリットは、多くの人の健康を支えることで大きなやりがいを感じられ、看護師と比べてワークライフバランスが取りやすい点です。
保健師の求人を探す際は、医療業界に特化した転職サイトが適しています。一般的な求人サイトよりも保健師の求人が多く、好条件の求人が見つかる可能性が高まるでしょう。
(1)保健師のメリット
保健師として働くメリットとして、社会貢献性が高くやりがいのある点があげられます。年齢などの属性を問わず、多くの人の病気やケガを予防する仕事なので、たくさんの人の役に立て、高いモチベーションを持って働けます。
また、基本日勤のみで夜勤はなく、企業や学校に勤める場合はカレンダー通りの休日の場合も多いのもメリットです。残業も少なく、看護師と比べてワークライフバランスが取りやすい傾向にあります。
(2)保健師の給料
厚生労働省が発表した「令和3年賃金構造基本統計調査」によると、保健師の年収の全国平均は480.7万円です。
年齢・経験年数・勤務先によりますが、年収300万〜500万円くらいが相場です。勤務先が大企業の場合が多い産業保健師は、企業の全社員の平均年収が高いため、高年収を得やすいでしょう。
【まとめ】
保健師は、病気の予防やメンタルケアなどを通して、多くの人の健康を守る医療専門職です。保健所などの行政を中心に、病院・企業・学校などで活躍しています。
保健師になるには、保健師国家試験と看護師国家試験どちらも合格し、保健師免許を取得する必要があります。
保健師のメリットは、多くの人の健康を支えることで大きなやりがいを感じられ、看護師と比べてワークライフバランスが取りやすい点です。
保健師の求人を探す際は、医療業界に特化した転職サイトが適しています。一般的な求人サイトよりも保健師の求人が多く、好条件の求人が見つかる可能性が高まるでしょう。

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