理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)の違いを解説
2022/12/09
2022/12/09
リハビリテーションは、患者の身体機能の回復や社会生活への復帰をサポートする大切なものです。「理学療法士(PT)」「作業療法士(OT)」「言語聴覚士(ST)」は、病院や介護施設などのリハビリテーションの現場を支えるスペシャリストです。
しかし、それぞれの職種の違いは意外に知られていません。理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)の役割や職種選びのポイントなどを詳しく解説します。
しかし、それぞれの職種の違いは意外に知られていません。理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)の役割や職種選びのポイントなどを詳しく解説します。
理学療法士(PT)の役割とは?主な就職先も紹介
理学療法士(PT)の役割や主な就職先などを解説します。
(1)理学療法士(PT)とは
理学療法士(PT)は、医師の指示のもと、病気・ケガ・高齢などが原因で運動機能が低下した患者に対し、運動機能の回復または維持を目指し、運動・温熱・電気といった物理的な手段を用いる理学療法によって、アプローチをする職種です。
運動機能のなかでも、寝返りをする・身体を起こす・座る・立ち上がる・歩くといった、日常生活における基本動作の回復や動作に伴う痛みのケアを専門としています。
患者の筋力・持久力といった身体機能や痛みの分析・評価を実施し、その結果に適した理学療法プログラムを作成。痛みの軽減や麻痺の改善のために、マッサージや特別な機器により部位をあたためたり電気を流したりする「物理療法」を行います。
また、痛みを防ぎ筋力やバランスを取る力を向上するために、腰痛体操や筋トレを指導する「運動療法」を実施します。
リハビリテーションが終わった後の生活のために、専門性を活かし、福祉用具や住宅改修、介護サービスの利用などについてアドバイスするのも重要な仕事です。単に理学療法を提供するのではなく、リハビリ対象者の生活について考えながら、サポートします。
また、「リハビリテーション=理学療法」というイメージを持つ人が多いのですが、理学療法はあくまでリハビリテーションの手段のひとつです。作業療法士(OT)や言語聴覚士(ST)と連携し、さまざまなリハビリテーションを組み合わせることで、患者の機能回復や社会復帰を手助けする場合も少なくありません。
(2)理学療法士(PT)の就職先
理学療法士(PT)の主な就職先は、病院やクリニックなどの医療機関・介護関連施設です。リハビリテーションセンターや養成校の講師、スポーツ関連などで活躍する理学療法士(PT)もいます。
スポーツ関連に関しては、作業療法士(OT)が腕や手のリハビリテーションを担当する場合もありますが、三職種のなかでは理学療法士(PT)が圧倒的に多く働いています。
(1)理学療法士(PT)とは
理学療法士(PT)は、医師の指示のもと、病気・ケガ・高齢などが原因で運動機能が低下した患者に対し、運動機能の回復または維持を目指し、運動・温熱・電気といった物理的な手段を用いる理学療法によって、アプローチをする職種です。
運動機能のなかでも、寝返りをする・身体を起こす・座る・立ち上がる・歩くといった、日常生活における基本動作の回復や動作に伴う痛みのケアを専門としています。
患者の筋力・持久力といった身体機能や痛みの分析・評価を実施し、その結果に適した理学療法プログラムを作成。痛みの軽減や麻痺の改善のために、マッサージや特別な機器により部位をあたためたり電気を流したりする「物理療法」を行います。
また、痛みを防ぎ筋力やバランスを取る力を向上するために、腰痛体操や筋トレを指導する「運動療法」を実施します。
リハビリテーションが終わった後の生活のために、専門性を活かし、福祉用具や住宅改修、介護サービスの利用などについてアドバイスするのも重要な仕事です。単に理学療法を提供するのではなく、リハビリ対象者の生活について考えながら、サポートします。
また、「リハビリテーション=理学療法」というイメージを持つ人が多いのですが、理学療法はあくまでリハビリテーションの手段のひとつです。作業療法士(OT)や言語聴覚士(ST)と連携し、さまざまなリハビリテーションを組み合わせることで、患者の機能回復や社会復帰を手助けする場合も少なくありません。
(2)理学療法士(PT)の就職先
理学療法士(PT)の主な就職先は、病院やクリニックなどの医療機関・介護関連施設です。リハビリテーションセンターや養成校の講師、スポーツ関連などで活躍する理学療法士(PT)もいます。
スポーツ関連に関しては、作業療法士(OT)が腕や手のリハビリテーションを担当する場合もありますが、三職種のなかでは理学療法士(PT)が圧倒的に多く働いています。
作業療法士(OT)の役割とは?主な就職先も紹介
作業療法士(OT)の役割や主な就職先などを解説します。
(1)作業療法士(OT)とは
作業療法士(OT)は、運動機能・認知機能に障害のある患者に対し、作業動作の改善や維持ができるようサポートします。
作業動作とは、トイレ・着替え・食事・入浴といったセルフケアや、料理や掃除などの家事、電車などの交通機関などでの移動、仕事、趣味など、リハビリテーション対象者の生活に必要なさまざまな動作を指します。
理学療法士(PT)が歩く・立つ・座るといった基本動作のためのリハビリテーションに携わるのに対し、作業療法士(OT)は、着替える・トイレをする・料理をつくるなどより生活に沿ったトレーニングをし、機能回復をサポートします。箸での食事やボタン掛けなど手の細かい動作を訓練する機会が多いのも特徴です。
また、理学療法士(PT)が主に身体機能からアプローチするのに対し、作業療法士(OT)は、精神障害や高次脳機能障害を持っている人なども担当し、認知や心の問題にアプローチします。
退院後の生活でなるべく不自由しないよう、社会復帰のためにどのようなトレーニングが必要かを考えてサポートし、装具などのアドバイスをするのも作業療法士(OT)の仕事です。
(2)作業療法士(OT)の就職先
作業療法士(OT)も理学療法士(PT)と同じく、病院やクリニックなどの医療機関・介護関連施設が主な就職先です。メンタルクリニックや精神科病棟、発達障害児センター、放課後等デイサービスなど、認知や心に問題を抱えている人を対象とした施設で働く人が多いという特徴があります。近年は、発達障害児を対象とした施設の求人が増加しつつあります。
(1)作業療法士(OT)とは
作業療法士(OT)は、運動機能・認知機能に障害のある患者に対し、作業動作の改善や維持ができるようサポートします。
作業動作とは、トイレ・着替え・食事・入浴といったセルフケアや、料理や掃除などの家事、電車などの交通機関などでの移動、仕事、趣味など、リハビリテーション対象者の生活に必要なさまざまな動作を指します。
理学療法士(PT)が歩く・立つ・座るといった基本動作のためのリハビリテーションに携わるのに対し、作業療法士(OT)は、着替える・トイレをする・料理をつくるなどより生活に沿ったトレーニングをし、機能回復をサポートします。箸での食事やボタン掛けなど手の細かい動作を訓練する機会が多いのも特徴です。
また、理学療法士(PT)が主に身体機能からアプローチするのに対し、作業療法士(OT)は、精神障害や高次脳機能障害を持っている人なども担当し、認知や心の問題にアプローチします。
退院後の生活でなるべく不自由しないよう、社会復帰のためにどのようなトレーニングが必要かを考えてサポートし、装具などのアドバイスをするのも作業療法士(OT)の仕事です。
(2)作業療法士(OT)の就職先
作業療法士(OT)も理学療法士(PT)と同じく、病院やクリニックなどの医療機関・介護関連施設が主な就職先です。メンタルクリニックや精神科病棟、発達障害児センター、放課後等デイサービスなど、認知や心に問題を抱えている人を対象とした施設で働く人が多いという特徴があります。近年は、発達障害児を対象とした施設の求人が増加しつつあります。
言語聴覚士(ST)の役割とは?主な就職先も紹介
言語聴覚士(ST)の役割や主な就職先などを解説します。
(1)言語聴覚士(ST)とは
言語聴覚士(ST)は、日常生活を送るうえで欠かせない、聞く・話す・理解する・読み書きといった「ことば」によるコミュニケーションに障害のある患者をサポートする専門家です。また、コミュニケーションだけでなく、食べたり飲み込んだりといった口腔に関する障害のケアも行います。
コミュニケーションの障害を持つ患者は、小児から高齢者まで幅広い年代におり、障害の内容も聴覚障害・ことばの発達遅延・吃音・失語症・発声機能不全などさまざまです。
言語聴覚士は、医師の指示のもと、声が上手く出せない・ことばが理解できない・ものを上手く飲み込めないといった障害を検査や評価によって調べ、原因や対処法を突き止めます。
リハビリテーションの主な内容は、文字や絵を見てことばを引き出す訓練・発音の練習・ものを飲み込みやすい姿勢の指導・食事の仕方に関するアドバイスなど多岐にわたります。
また、会話をしやすくするための補聴器の調整や、スムーズに食事をするためのスプーンなど食事に関する自助具の相談も、言語聴覚士(ST)の重要な仕事です。
座る・歩くといった基本動作のリハビリテーションをする理学療法士(PT)とトイレなどの日常動のリハビリテーションをする作業療法士(OT)は、ある程度専門領域が重なる部分があります。しかし、言語聴覚士(ST)は、主にことばによるコミュニケーションや食べ物を飲み込む機能を専門としており、同じリハビリテーションを行う職種とはいえ、他の2職種と全く異なるといえるでしょう。
(2)言語聴覚士(ST)の就職先
他の2職種と同様、病院やクリニックなどの医療機関・介護関連施設が主な就職先です。しかしより専門性の高い勤務先として、声に関する悩みに対応する音声外来などの専門外来があります。ただし、専門性の高い勤務先は全国でも数少なく、求人も少ないので狭き門といえるでしょう。
(1)言語聴覚士(ST)とは
言語聴覚士(ST)は、日常生活を送るうえで欠かせない、聞く・話す・理解する・読み書きといった「ことば」によるコミュニケーションに障害のある患者をサポートする専門家です。また、コミュニケーションだけでなく、食べたり飲み込んだりといった口腔に関する障害のケアも行います。
コミュニケーションの障害を持つ患者は、小児から高齢者まで幅広い年代におり、障害の内容も聴覚障害・ことばの発達遅延・吃音・失語症・発声機能不全などさまざまです。
言語聴覚士は、医師の指示のもと、声が上手く出せない・ことばが理解できない・ものを上手く飲み込めないといった障害を検査や評価によって調べ、原因や対処法を突き止めます。
リハビリテーションの主な内容は、文字や絵を見てことばを引き出す訓練・発音の練習・ものを飲み込みやすい姿勢の指導・食事の仕方に関するアドバイスなど多岐にわたります。
また、会話をしやすくするための補聴器の調整や、スムーズに食事をするためのスプーンなど食事に関する自助具の相談も、言語聴覚士(ST)の重要な仕事です。
座る・歩くといった基本動作のリハビリテーションをする理学療法士(PT)とトイレなどの日常動のリハビリテーションをする作業療法士(OT)は、ある程度専門領域が重なる部分があります。しかし、言語聴覚士(ST)は、主にことばによるコミュニケーションや食べ物を飲み込む機能を専門としており、同じリハビリテーションを行う職種とはいえ、他の2職種と全く異なるといえるでしょう。
(2)言語聴覚士(ST)の就職先
他の2職種と同様、病院やクリニックなどの医療機関・介護関連施設が主な就職先です。しかしより専門性の高い勤務先として、声に関する悩みに対応する音声外来などの専門外来があります。ただし、専門性の高い勤務先は全国でも数少なく、求人も少ないので狭き門といえるでしょう。
就職後に後悔しないために!3職種で迷ったときの選び方とは
リハビリテーションに関連する仕事をしたいけど、3つのうちどの職種がわからない場合は、リサーチして、携わりたいリハビリテーションの内容や対象者について、具体的に考えるとよいでしょう。
例えば、スポーツが好きな人や歩行など基礎的な動作のリハビリテーションをしたい人は、理学療法士(PT)の適性が高いと考えられます。同じように、細かい手作業や精神科領域に携わりたい人は、作業療法士(OT)。コミュニケーションや音声に興味がある人は、言語聴覚士(ST)が向いている可能性が高いでしょう。
■まとめ
リハビリテーションのスペシャリストである、理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)ですが、それぞれ専門領域が異なります。
3つの職種のうちどれがいいかわからない場合は、どんなリハビリテーションをしたいのか具体的に考えたり、職種や職場についてリサーチしてみましょう。
特におすすめなのが、医療業界専門の転職サイトで求人をチェックすることです。医療業界専門の転職サイトはリハビリテーション関連職の求人が豊富で、具体的な仕事内容がわかりやすく記載されている場合が多く、入職後の働き方をリアルにイメージできます。
例えば、スポーツが好きな人や歩行など基礎的な動作のリハビリテーションをしたい人は、理学療法士(PT)の適性が高いと考えられます。同じように、細かい手作業や精神科領域に携わりたい人は、作業療法士(OT)。コミュニケーションや音声に興味がある人は、言語聴覚士(ST)が向いている可能性が高いでしょう。
■まとめ
リハビリテーションのスペシャリストである、理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)ですが、それぞれ専門領域が異なります。
3つの職種のうちどれがいいかわからない場合は、どんなリハビリテーションをしたいのか具体的に考えたり、職種や職場についてリサーチしてみましょう。
特におすすめなのが、医療業界専門の転職サイトで求人をチェックすることです。医療業界専門の転職サイトはリハビリテーション関連職の求人が豊富で、具体的な仕事内容がわかりやすく記載されている場合が多く、入職後の働き方をリアルにイメージできます。

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