臨床工学技士とは?仕事内容やどんな人が向いているのかを解説
2022/11/18
2025/01/27
医療機器のスペシャリストとして働く臨床工学技士は、高度医療を行うために欠かせない職業です。しかし、比較的新しい職業のため、どんな仕事なのかわからないという方も多いのではないでしょうか。
この記事では、臨床工学技士の概要や仕事内容、向いている人の特徴などをご紹介します。
この記事では、臨床工学技士の概要や仕事内容、向いている人の特徴などをご紹介します。
そもそも臨床工学技士とはどんな仕事?どうしたらなれるの?
臨床工学技士とは、医療機器の専門家として、医師の指示のもと、医療機器の保守点検や生命維持装置の操作などをします。医療機器や生命維持装置が安全に正しく使用できるよう、医師・看護師などの医療従事者とチーム医療に携わる職業です。
臨床工学技士として働くには、国家資格が必要です。臨床工学技士の養成課程のある大学(4年制)または短大・専門学校(3年以上)で、決められたカリキュラムを修了したのち、国家試験に合格しなければいけません。
1987年に国家資格になった新しい職業で、2006年時点で約24,000人が臨床工学技士として活躍しています。
臨床工学技士として働くには、国家資格が必要です。臨床工学技士の養成課程のある大学(4年制)または短大・専門学校(3年以上)で、決められたカリキュラムを修了したのち、国家試験に合格しなければいけません。
1987年に国家資格になった新しい職業で、2006年時点で約24,000人が臨床工学技士として活躍しています。
臨床工学技士の仕事内容とは?医療機関以外でも活躍できるの?
臨床工学技士は主にクリニックや病院などの医療機関で活躍していますが、なかには医療機器メーカーなど医療機関以外で働く人もいます。それぞれの仕事内容を紹介します。
(1)医療機関で働く臨床工学技士の仕事
医療機関で働く臨床工学技士の仕事は、配属先の診療科などによって異なります。配属先別の主な業務を紹介します。
・透析室業務
透析室の臨床工学技士は、血液浄化療法に携わります。血液浄化療法とは、病気などで身体のなかに蓄積された老廃物などの排泄・代謝機能が失われた場合に行われる治療です。
臨床工学技士の業務は、血管に針を刺す「穿刺(せんし)」や人工透析装置の操作、回路の組み立て、透析中の血圧や装置のチェックなど幅広いのが特徴。透析には欠かせない存在です。
・手術室業務
手術室にはさまざまな医療機器があり、手術の内容によって使用される機器は異なります。臨床工学技士は、いつでも安全に医療機器を使用できるよう、保守点検をします。
また、始業前の点検や内視鏡など手術中に使用する医療機器の操作・管理ペースメーカーの埋め込み時のプログラム操作といった幅広い業務に携わります。スムーズに手術を進めるには、臨床工学技士の力がなくてはなりません。
・集中治療室業務
集中治療室では、心臓や頭部の手術をした患者や呼吸・循環・代謝の機能が急速に悪化した患者など、命の危険がある患者に24時間体制で集中的に治療しています。
臨床工学技士は、人工呼吸器や補助循環装置をはじめとする生命維持管理装置や医療機器の操作、管理・点検などを担当します。
・心血管カテーテル業務
心血管カテーテル室は、心臓や冠動脈の病気がある、または病気の可能性がある患者の検査や治療を行う場所です。
心臓カテーテル検査は、心臓病の手術方針を決める大切な検査で、臨床工学技士は、ポリグラフや医療機器の操作などを担当します。また、緊急時には、補助循環装置などの操作にも携わります。
・呼吸器業務
肺が正常に働かなくなり、呼吸が困難になった患者には、呼吸を手助けまたは代行する人工呼吸器を取り付けます。臨床工学技士は、安全に使用されているかの監視やメンテナンス、保守点検を行います。
・高気圧酸素業務
高気圧酸素とは、高い気圧のもとで患者に酸素を吸い込ませて、血液中の酸素量を増やす治療法で、幅広い病気に対して用いられます。臨床工学技士は、高気圧酸素治療装置の操作や管理を担当しています。
・ペースメーカー/ICD業務
不整脈を患う患者に対しは、ペースメーカーや植込み型除細動器といった機器を手術で身体に植えこみます。臨床工学技士は、機器の管理・操作に携わります。
・医療機器管理業務
医療機関で使用される、さまざまな分野の医療機器の安全性・機能性を保つために、管理・保守点検をします。機器管理システムを利用し、始業前の点検や定期健診などのメンテナンスも実施します。
(2)医療機関以外での臨床工学技士の仕事
臨床工学技士の持つ医療機器に関する専門性は、医療機関以外でも活かせます。代表的な仕事は、医療機器メーカーの営業やアプリケーションスペシャリスト、フィールドサービスエンジニアなどです。
・営業
医療機関に赴き、医師をはじめとする医療従事者に自社製品の説明・提案をする仕事です。取り扱う医療機器によっては、手術に立ち会い操作を担当する場合があります。
・アプリケーションスペシャリスト
営業に同行し、自社の医療機器の特徴や使い方、特徴などを説明する役割です。価格交渉などはせず、機器の説明を通して営業をサポートします。
・フィールドサービスエンジニア
自社の医療機器を導入している医療機関に行き、保守点検や修理などを行います。トラブル時には、緊急出勤して修理や調整をする場合もあります。
(1)医療機関で働く臨床工学技士の仕事
医療機関で働く臨床工学技士の仕事は、配属先の診療科などによって異なります。配属先別の主な業務を紹介します。
・透析室業務
透析室の臨床工学技士は、血液浄化療法に携わります。血液浄化療法とは、病気などで身体のなかに蓄積された老廃物などの排泄・代謝機能が失われた場合に行われる治療です。
臨床工学技士の業務は、血管に針を刺す「穿刺(せんし)」や人工透析装置の操作、回路の組み立て、透析中の血圧や装置のチェックなど幅広いのが特徴。透析には欠かせない存在です。
・手術室業務
手術室にはさまざまな医療機器があり、手術の内容によって使用される機器は異なります。臨床工学技士は、いつでも安全に医療機器を使用できるよう、保守点検をします。
また、始業前の点検や内視鏡など手術中に使用する医療機器の操作・管理ペースメーカーの埋め込み時のプログラム操作といった幅広い業務に携わります。スムーズに手術を進めるには、臨床工学技士の力がなくてはなりません。
・集中治療室業務
集中治療室では、心臓や頭部の手術をした患者や呼吸・循環・代謝の機能が急速に悪化した患者など、命の危険がある患者に24時間体制で集中的に治療しています。
臨床工学技士は、人工呼吸器や補助循環装置をはじめとする生命維持管理装置や医療機器の操作、管理・点検などを担当します。
・心血管カテーテル業務
心血管カテーテル室は、心臓や冠動脈の病気がある、または病気の可能性がある患者の検査や治療を行う場所です。
心臓カテーテル検査は、心臓病の手術方針を決める大切な検査で、臨床工学技士は、ポリグラフや医療機器の操作などを担当します。また、緊急時には、補助循環装置などの操作にも携わります。
・呼吸器業務
肺が正常に働かなくなり、呼吸が困難になった患者には、呼吸を手助けまたは代行する人工呼吸器を取り付けます。臨床工学技士は、安全に使用されているかの監視やメンテナンス、保守点検を行います。
・高気圧酸素業務
高気圧酸素とは、高い気圧のもとで患者に酸素を吸い込ませて、血液中の酸素量を増やす治療法で、幅広い病気に対して用いられます。臨床工学技士は、高気圧酸素治療装置の操作や管理を担当しています。
・ペースメーカー/ICD業務
不整脈を患う患者に対しは、ペースメーカーや植込み型除細動器といった機器を手術で身体に植えこみます。臨床工学技士は、機器の管理・操作に携わります。
・医療機器管理業務
医療機関で使用される、さまざまな分野の医療機器の安全性・機能性を保つために、管理・保守点検をします。機器管理システムを利用し、始業前の点検や定期健診などのメンテナンスも実施します。
(2)医療機関以外での臨床工学技士の仕事
臨床工学技士の持つ医療機器に関する専門性は、医療機関以外でも活かせます。代表的な仕事は、医療機器メーカーの営業やアプリケーションスペシャリスト、フィールドサービスエンジニアなどです。
・営業
医療機関に赴き、医師をはじめとする医療従事者に自社製品の説明・提案をする仕事です。取り扱う医療機器によっては、手術に立ち会い操作を担当する場合があります。
・アプリケーションスペシャリスト
営業に同行し、自社の医療機器の特徴や使い方、特徴などを説明する役割です。価格交渉などはせず、機器の説明を通して営業をサポートします。
・フィールドサービスエンジニア
自社の医療機器を導入している医療機関に行き、保守点検や修理などを行います。トラブル時には、緊急出勤して修理や調整をする場合もあります。
臨床工学技士に興味のある方必見!向いている人の特徴とは
臨床工学技士は、高度な専門知識・技術を持つスペシャリストのため、向き不向きがはっきりした職業といえます。臨床工学技士に向いている人の特徴は、以下の通りです。
(1)学び続ける姿勢のある人
医学は日々進歩しており、臨床工学技士が取り扱う医療機器や生命維持装置も最新の技術を取り入れて変化していきます。
そのため、臨床工学技士になった後も、新しい機械の知識や医療知識をアップデートし続ける必要があります。
機械を触るのはもちろん、好奇心旺盛で情報収集も好きな人であれば、楽しく仕事ができるでしょう。
(2)人の役に立ちたいという気持ちが強い人
臨床工学技士は、他の医療系の職業と同じく、多くの人の命や健康を守る仕事です。高度な医療機器や生命維持装置を取り扱うため、心機能が極度に低下、血液の浄化機能がほぼないなど、症状の重い患者と接する機会が少なくありません。
心臓を一時的に止める手術に立ち会ったり、週3日・数時間の透析治療を受ける患者と継続的に関わったりと、医療現場の最前線に立ち、ハードな仕事に携わります。
患者やその家族のために役に立ちたいという気持ちがないと、やりがいを持って働くのは難しいでしょう。
(3)チームワークを大切にできる
医療機器のスペシャリストである臨床工学技士は、医師や看護師など他の医療従事者とチームで医療に携わります。
連携や情報共有が不充分だと、患者の命や健康に影響することもあります。全体のことを考えて気を配り、必要な意見はしっかり伝えるといったように、チームワークを大切にすることが求められる仕事です。
(4)冷静に行動できる
臨床現場では、患者の容態が急変するケースも多数あります。心臓手術で人工心肺を操作しているときなど、一瞬の判断ミスが命の危険に関わる場合もあるでしょう。
トラブル時にも落ち着いて、医師の指示に沿って対応できる力は、臨床工学技士として活躍するうえで不可欠です。
(1)学び続ける姿勢のある人
医学は日々進歩しており、臨床工学技士が取り扱う医療機器や生命維持装置も最新の技術を取り入れて変化していきます。
そのため、臨床工学技士になった後も、新しい機械の知識や医療知識をアップデートし続ける必要があります。
機械を触るのはもちろん、好奇心旺盛で情報収集も好きな人であれば、楽しく仕事ができるでしょう。
(2)人の役に立ちたいという気持ちが強い人
臨床工学技士は、他の医療系の職業と同じく、多くの人の命や健康を守る仕事です。高度な医療機器や生命維持装置を取り扱うため、心機能が極度に低下、血液の浄化機能がほぼないなど、症状の重い患者と接する機会が少なくありません。
心臓を一時的に止める手術に立ち会ったり、週3日・数時間の透析治療を受ける患者と継続的に関わったりと、医療現場の最前線に立ち、ハードな仕事に携わります。
患者やその家族のために役に立ちたいという気持ちがないと、やりがいを持って働くのは難しいでしょう。
(3)チームワークを大切にできる
医療機器のスペシャリストである臨床工学技士は、医師や看護師など他の医療従事者とチームで医療に携わります。
連携や情報共有が不充分だと、患者の命や健康に影響することもあります。全体のことを考えて気を配り、必要な意見はしっかり伝えるといったように、チームワークを大切にすることが求められる仕事です。
(4)冷静に行動できる
臨床現場では、患者の容態が急変するケースも多数あります。心臓手術で人工心肺を操作しているときなど、一瞬の判断ミスが命の危険に関わる場合もあるでしょう。
トラブル時にも落ち着いて、医師の指示に沿って対応できる力は、臨床工学技士として活躍するうえで不可欠です。
まとめ
臨床工学技士は、医療機器や生命維持装置のエキスパートとして医療現場を支えています。主な勤務先は医療機関ですが、医療機器メーカーの営業などで働く人もいます。
臨床工学技士に向いているのは、学習意欲や人の役に立ちたいという気持ちが強い人などです。
臨床工学技士を目指すなら、大学または専門学校で決められたカリキュラムを修了し、国家試験に合格する必要があります。
臨床工学技士の人数はまだまだ少なく、一般的な転職サイトではあまり求人が見つからない可能性があるため、臨床工学技士の仕事を探す際は、医療業界に特化した転職サイトがおすすめです。
臨床工学技士に向いているのは、学習意欲や人の役に立ちたいという気持ちが強い人などです。
臨床工学技士を目指すなら、大学または専門学校で決められたカリキュラムを修了し、国家試験に合格する必要があります。
臨床工学技士の人数はまだまだ少なく、一般的な転職サイトではあまり求人が見つからない可能性があるため、臨床工学技士の仕事を探す際は、医療業界に特化した転職サイトがおすすめです。
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